【本が好き!ランキング】今週の1位は動くし喋るガイコツと一緒に謎を解くレイ・ペリー『ガイコツと探偵をする方法 (創元推理文庫)』(東京創元社)!!

こんにちは。本が好き!編集部の和氣です。

2019年2月25日~2019年3月3日の人気書評ランキングを発表します。

1位
ガイコツと探偵をする方法 (創元推理文庫)
書籍:ガイコツと探偵をする方法 (創元推理文庫)
(レイ・ペリー/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:34
書評掲載日:2019-02-28 06:27:34
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/254681/review/222423/

悲しくなったりすねたりすると、涙を流したりむくれたりするかわりに、バラバラになって抗議する!?そんなちょっと面倒くさいところもあるガイコツだけど、それでもやっぱり魅力的な良い奴なのよ彼ってば。
幽霊と謎解きをするユーモアミステリならこれまでもいくつか読んだことがあるが、ガイコツはなかった気がする。
発見された骨を頼りに謎解きをするスケルトン探偵は好きだったけれど。……続きを読む

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2位
ウィルキー・コリンズ短編選集
書籍:ウィルキー・コリンズ短編選集
(ウィルキー・コリンズ/彩流社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:32
書評掲載日:2019-02-25 06:25:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/243946/review/222536/

とりわけ貧しいながらも独立心旺盛の自立した女性たちの描き方に好感を持つ。訳文はもちろん、装丁を含め、本全体から漂う品の良さが好ましい1冊。 #彩流社祭

 一八四〇年三月三日
今日、ロバートから長い手紙をもらった。手紙を読んでとても驚き、どうしたものかと困り果て、それからというものさっぱり仕事がはかどらない。彼は、前に手紙をくれたときよりも元気がないようで、アメリカへ旅立ったときにもまして貧しくなったからロンドンに帰ることにしたと言い切っている。

こんな書き出しで始まるのは「アン・ロッドウェイの日記」。

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3位
平成くん、さようなら
書籍:平成くん、さようなら
(古市憲寿/文藝春秋)
レビュアー:darklyさん 得票数:30
書評掲載日:2019-02-27 20:42:05
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/273430/review/222761/

軽薄の衣をまといながら実は考えさせられる。掴みどころのなさは古市さんのキャラと被る。

古市さん自身がモデルと思われる平成と愛は同棲している。ある日平成は愛に対して安楽死を考えていることを打ち明ける。平成は若くして世に出て多彩な才能を発揮していたが、自分の才能は既にピークを迎えており平成の世が終わるのと同時にこの世を去るのが良いのではないかと考えている。……続きを読む

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4位
世界の終わりの天文台 (創元海外SF叢書)
書籍:世界の終わりの天文台 (創元海外SF叢書)
(リリー・ブルックス=ダルトン/東京創元社)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:29
書評掲載日:2019-02-28 20:21:22
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/261910/review/222003/

しずかに訪れる世界の終わり

最後の撤収便に乗らず、北極圏の天文台に残ることを選んだ孤独な老学者オーガスティンは、取り残された見知らぬ幼い少女アイリスとふたりきりの奇妙な同居生活を始める。

帰還途中だった木星探査船の乗組員サリーは、地球からの通信が途絶えて不安に駆られながらも、仲間たちと航行を続ける。……続きを読む

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5位
発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ
書籍:発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ
(小倉ヒラク/木楽舎)
レビュアー:m181さん 得票数:28
書評掲載日:2019-03-01 14:40:31
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/247872/review/222513/

「みそ、みそ、みそ、手前みそ。うちでつくろう、うちの味。おみそ、みそ、みそ、手前みそ・・・。」 つまり、発酵の話しです。それを文化人類学でアプローチしています。面白かったです。

発酵食品と言えば、味噌、醤油、酒、ワイン、ビール・・・。
たくさんあります。
例えばビール、このように作者は言っています。

これはつまり、酵素のおなら(炭酸ガス)とおしっこ(エタノール)を飲んで喜んでいる・・・。……続きを読む

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5位
エドガルド・モルターラ誘拐事件 少年の数奇な運命とイタリア統一
書籍:エドガルド・モルターラ誘拐事件 少年の数奇な運命とイタリア統一
(デヴィッドIカーツァー/早川書房)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:28
書評掲載日:2019-02-26 06:38:27
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271614/review/219109/

イタリア統一の影で起こった誘拐事件 スピルバーグ監督により映画化

キリスト教徒にとって、原罪を許す行為である洗礼を受けずに、天国へ召されることは最大の不幸だ。だからカソリックの女中は、今にも死にそうに見えたユダヤ人の男児に洗礼を施した。だが、ただそれだけの事だと思っていた行為は、男児を両親から引き離し、教皇や諸国を巻き込んだ論争に発展する。……続きを読む

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5位
給食の歴史
書籍:給食の歴史
(藤原辰史/岩波書店)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:28
書評掲載日:2019-03-01 20:13:15
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/275200/review/222910/

教育と福祉の狭間で。給食が目指してきたもの、目指していくもの。

学校給食というとどんな思い出があるだろう。
学校で一番楽しい時間だった人もいれば、嫌いなものを食べなくてはならなくて苦痛だった人もいるだろう。人気のおかずが余るとお代わりに皆が殺到したり、牛乳の早飲みをする猛者がいたり。
それは授業とはまた違う、けれどもやはり学校という環境でなくては経験しえない時間であったはずだ。……続きを読む

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5位
ボーナス・トラック
書籍:ボーナス・トラック
(越谷オサム/新潮社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:28
書評掲載日:2019-02-26 00:18:31
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/275090/review/222706/

ジャンル的には、モダンホラーです。

某ハンバーガーチェーンに勤務する草野哲也は

忙しい日々を毎日過ごしていました。

しかし、帰りの車の中で「あっぶねえなバカ野郎。」とか「獣神サンダー・ライガー、入場。」など独り言を言うのは、ストレスが溜まっている証拠。……続きを読む

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9位
拳銃使いの娘
書籍:拳銃使いの娘
(ジョーダン・ハーパー/早川書房)
レビュアー:あかつきさん 得票数:27
書評掲載日:2019-02-26 17:48:08
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/275110/review/222759/

ポリーは11歳.彼女の色褪せたブルーの眼を母親は「拳銃使いの眼」と評した.ある日の学校帰りに,出所した父親が彼女を待ち伏せていた.その眼を覗き込んだ時,ポリーは思った.拳銃使いの眼だ,と.

男は終身刑囚であり,その身は超重警備監房に置かれ24時間の監視体制に置かれていた.
男は終身刑囚であったが,彼には「口」がありその処刑命令は看守によって一般房に伝わった.……続きを読む

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9位
文化が織りなす世界の装い
書籍:文化が織りなす世界の装い
(山田孝子、小磯千尋、井関和代、金谷美和、坂井紀公子、鈴木清史、本康宏史/)
レビュアー:休蔵さん 得票数:27
書評掲載日:2019-02-25 09:52:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/274701/review/222375/

多角的な学問的視座から世界各地の文化を比較検討する比較文化学のシリーズ第4段。本書は装いをキーワードに比較文化学の実践に取り組んでいる。

特別な場面で1着何百万円もする着物を着用することもあれば、何気ない日々には驚くほど求めやすいファストファッションに身を包む。
装いは、時や場所の違いに応じて変えることが当たり前で、そのこと自体には疑いの余地がない。……続きを読む

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