こんばんは。本が好き!編集部の和氣です。
2019年4月29日~2019年5月5日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『香千載―香が語る日本文化史』
(宮野正喜、石橋郁子/光村推古書院)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:29
書評掲載日:2019-04-29 10:07:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/119751/review/226070/
茶道・華道と並び称される香道。その奥深い世界を臨む入門書。
香道の入門書。
茶道や華道に比べるとあまり知られていないように思うが、江戸期から続く芸道である。
香は仏に供えるものとして始まり、後に室内や衣装に香りを移す、もてなしや身だしなみの手段となった。その後、歌や物語、季節と結びつく雅な遊びとして発展した。……続きを読む
—————————
2位
書籍:『エミリ・ディキンスン :アメジストの記憶 (フィギュール彩96)』
(大西直樹/彩流社)
レビュアー:Yasuhiroさん 得票数:26
書評掲載日:2019-04-29 08:30:20
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/276531/review/225941/
「詩人とはランプに光を灯すだけで自分自身は消えていく」無名のまま生涯を終えた詩人エミリ・ディキンスンの実像とその生きた時代を追った好著。
アンソニー・ドーアの「Memory Wall」という短編集に「River Nemunas」という秀逸なジュブナイル小説が収録されていました。カンサスの少女Allieが両親を事故で亡くし、リトアニアの祖父の元で暮らす物語なのですが、彼女がリトアニアに旅立つ時持っていたのが
Biography of Emily Dickinsonでした。……続きを読む
—————————
2位
書籍:『献灯使』
(多和田葉子/講談社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:26
書評掲載日:2019-05-02 10:57:07
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/226179/review/226320/
失われゆく言葉、崩れゆく世界。
多和田葉子は、ベルリン在住歴の作家・詩人である。日本語だけでなく、ドイツ語でも著作を行う。各国語の翻訳書も出ている。
昨年、米国図書賞翻訳賞に、「献灯使」の英語訳”The Emissary”が選ばれた(→)のは記憶に新しいところである。
本書はこの表題作のほか、短編4つを収める。……続きを読む
—————————
4位
書籍:『現代社会100面相』
(鎌田慧/岩波書店)
レビュアー:はなとゆめ+猫の本棚さん 得票数:25
書評掲載日:2019-04-30 05:47:51
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/276972/review/226125/
日本は富裕と貧困の二極化がどんどん進行し、貧困層には絶望が待っている。また、鎌田は、どこかそんな社会が来ることを待っているように思える。自分たちが活躍できるために・・・
鎌田は数十年にわたり、一貫して時代を次のように語り、表現する。
このままでは、日本は再び戦争へ向かう。自民党や安倍政権は、戦争をしようと思っている。今まで、自民党政権が長く続いても、日本が戦争を行わなかったのは、自分たちのような平和を求める団体の力と声、それに何よりも平和憲法があったからと。……続きを読む
—————————
4位
書籍:『デュ・モーリア作品集〈第7〉愛の秘密 (1966年)』
(大久保康雄/三笠書房)
レビュアー:くてたまさん 得票数:25
書評掲載日:2019-04-29 18:30:00
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/276871/review/225984/
「レベッカ」「鳥」のデュ・モーリア、イギリスの作家。1949年の作品。原題は、THE PARASITES、寄生虫。寄生虫が「愛の秘密」になる?寄生虫は他の動物の体内または表面に棲息する無脊椎動物である。一般生物学的に見て、寄生生活なるものは、生存競争における一種の消極的手段である。
わたしたちを寄生虫と言ったのはマリアの夫チャールズである。……続きを読む
—————————
6位
書籍:『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』
(トルストイ/光文社)
レビュアー:efさん 得票数:24
書評掲載日:2019-04-29 06:07:14
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/29787/review/226064/
トルストイが描き出す死と愛タイトルになっている2編が収録されています。
さっそく作品のご紹介。〇 イワン・イリイチの死
控訴審判事であるイワン・イリイチの死を描きます。
イワンは、一族の中の出世頭で、猟官運動の成果もあり、結構な職を手に入れ、理想的な家庭生活を送れる身分となりました。
ところが、突然脇腹辺りが痛み出し、何人もの医者に診てもらっても一向に良くなりません。……続きを読む
—————————
7位
書籍:『バートン版 千夜一夜物語9 (全11巻)』
(大場正史/筑摩書房)
レビュアー:DBさん 得票数:23
書評掲載日:2019-04-29 10:55:30
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/274092/review/220961/
恋する男が放浪する話この巻でまず登場するのは、珍しい話が大好きなペルシャの王様です。
古今の学問に通じた学者で詩匠でもある商人ハサンの評判を伝え聞いた王様は、さっそくハサンを呼び出して面白い話を所望します。……続きを読む
—————————
7位
書籍:『増補 夢の遠近法: 初期作品選 (ちくま文庫)』
(/筑摩書房)
レビュアー:Yasuhiroさん 得票数:23
書評掲載日:2019-05-02 10:07:24
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/225543/review/225812/
山尾悠子の初期作品選。独特の文体、幻想的で豊かなイマジネーション、その後の20年のブランクが惜しいと思わせる、凄い作家である。
—————————
7位
書籍:『怪帝ナポレオン三世 第二帝政全史』
(鹿島茂/講談社)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:23
書評掲載日:2019-04-29 06:41:26
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/97560/review/224797/
決められない政治に喝!を入れるために 皇帝になった男ヘーゲルはどこかでのべている、すべての世界史的な大事件や大人物はいわば二度あらわれるものだ、と。一度目は悲劇として、二度目は茶番として、と。かれは、つけくわえるのをわすれたのだ。ダントンのかわりにコーシディエール、ロベスピエールのかわりにルイ・ブラン(中略)叔父のかわりに甥。
カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』……続きを読む
—————————
10位
書籍:『(P[あ]4-8)よろず占い処 陰陽屋猫たたり』
(天野頌子/ポプラ社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:22
書評掲載日:2019-04-30 00:50:33
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/220475/review/226124/
『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』シリーズ第七弾!
遂に三井春奈に告白したキツネ君こと沢崎瞬太。
結果は、予想通り安倍祥明が好きな三井春奈は沢崎瞬太の告白には、応えられません。
ああキツネ君、見事に撃沈です。……続きを読む
—————————