こんにちは。本が好き!編集部の和氣です。
2018年9月3日~2018年9月9日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『セーヌ川の書店主』
(ニーナ・ゲオルゲ/集英社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:40
書評掲載日:2018-09-03 05:57:17
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/267885/review/210746/
ちょっと甘味が強い気がしないでもないけれど、旅も料理も恋愛も本と相性がいいのは明らか。
ドイツの作家によるフランスを舞台にした物語。
主人公はセーヌ川に浮かぶ船上で書店を営んでいる50代の男性。
舞台はパリからセーヌ川を下り南フランスへ。……続きを読む
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2位
書籍:『星を見あげたふたりの夏』
(シンシア・ロード/あかね書房)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:32
書評掲載日:2018-09-05 05:12:27
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/267995/review/211544/
野菜や果物に食べ頃があるように本にも美味しい読み頃があると思わない?もっとも食べものと違って本の場合は、真夏に冬の本を読むのもありだし「季節限定」というわけではないけれど。
そしてまた児童文学を大人が読むのも大人向けに書かれた小説を背伸びして子どもが読むのもありで読み手によって旬の時期が違うから「今が読み頃!」と見定めるのが少々難しくはあるのだけれど。……続きを読む
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3位
書籍:『さんずい』
(池藤あかり、野呂希一/青菁社)
レビュアー:darklyさん 得票数:30
書評掲載日:2018-09-05 20:26:42
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268595/review/211425/
実に様々な相を見せる水。美しい写真と共に「さんずい」の漢字についての本
私は水のあるところが好きで、海、湖、渓流などによく行きます。またPCの壁紙などもそのような風景が多く、眺めていると癒されます。
本書はさんずいの様々な漢字はどのような状態を表しているのか、どのような意味を持っているのか、について美しい水の写真と共に解説している本です。日本人は漢字を元にして、自分たちの言葉と併せ豊かな感受性により色々な漢字を作ってきました。……続きを読む
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4位
書籍:『8つの物語―思い出の子どもたち』
(フィリッパ・ピアス/あすなろ書房)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:28
書評掲載日:2018-09-04 00:09:39
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/123525/review/210484/
かつて子供だった大人達に捧ぐ短編集
疲れている大人達は、何かというと、
「子供っていいよね。羨ましい。いろいろ考えなくて、夢があって」。
なんて言うけれど、とんでもない。見た目ほどお気楽ライフではないし、子供だって、いろいろ苦労はある。……続きを読む
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5位
書籍:『小説 君の名は。』
(新海誠/KADOKAWA/メディアファクトリー)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:27
書評掲載日:2018-09-08 00:04:27
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/238598/review/211798/
ここから二人の本当のストーリーが始まる!
本書のテーマを簡単に言えば、「入れ替わり」と「時空を超えた愛」ということだろうか。田舎町に住む女子高生三葉と東京で暮らす男子高校生の瀧との間に起った不思議な出来事を描いたものだ。……続きを読む
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6位
書籍:『孤島の祈り』
(イザベル・オティシエ/集英社)
レビュアー:Kuraraさん 得票数:26
書評掲載日:2018-09-04 00:07:10
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265686/review/207597/
無人島で生き残る自信、ありますか?
本性が出ると言われる旅行。
普段の生活環境と違った場所で見えてくるいつになく頼もしい姿に
感動することもあれば、逆に幻滅し、もうこりごりと別れに至ってしまうこともある。……続きを読む
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7位
書籍:『森と氷河と鯨 ワタリガラスの伝説を求めて』
(星野道夫/文藝春秋)
レビュアー:あかつきさん 得票数:25
書評掲載日:2018-09-05 20:32:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/251774/review/211671/
没後20年.星野道夫の,太古の魂をなぞる最後の旅. 人々からその記憶は消え去り,伝承は喪われ,遺構は朽ちていく.しかし,星野は消えゆくことを否定しない.それすらも自然の一部だからだ.
伊豆旅行の最終日,よい感じに疲れもあり出発までの隙間時間をクレマチスの丘の美術館巡りで埋めた.
そういう経緯だったので,IZU PHOTO MUSEUMに足を運んだのは全くの偶然で星野道夫展をやっていることも知らなかった.
没後20年――.
もうそんなに経っていたのか.
当時あんなに衝撃が走った事件だったというのに.……続きを読む
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7位
書籍:『あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続』
(宮部みゆき/KADOKAWA)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:25
書評掲載日:2018-09-04 16:56:39
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/264587/review/211606/
亡き人への優しい思いと、運命の胸に染み入る哀れさと。
神田は筋違御門の先にある三島屋は、お江戸で人気の袋物商いの店だ。三島屋のもうひとつの評判は、“ちょっと風変わりな百物語”という催しである。一度にひとりの語り手を招き、忘れられない不思議話を語ってもらう。その話は、黒白の間と呼ばれる奥の客間から決して外に漏れることはない。聞き手は主人の姪のおちか、器量よしの若い娘だ。……続きを読む
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7位
書籍:『絶景本棚』
(本の雑誌編集部、中村規/本の雑誌社)
レビュアー:薄荷さん 得票数:25
書評掲載日:2018-09-05 10:53:03
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/262557/review/211652/
本屋さんだろうが、図書館だろうが、他所様だろうが・・・本棚見るのって楽しい~!
本書は本の雑誌の書斎訪問連載「本棚が見たい!」を、書籍化した第一弾だそうです。
本に関わりの深いお仕事=作家、詩人、ライター、編集者、評論家、装丁家、ブックデザイナー、経済学者、日本語教師・・・様々な職種の方は、趣味と実益を兼ねてとてつもなく個性的な本棚の森のある書庫をもっています。……続きを読む
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10位
書籍:『遊廓に泊まる (とんぼの本)』
(関根虎洸/新潮社)
レビュアー:有坂汀さん 得票数:24
書評掲載日:2018-09-09 11:25:06
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268836/review/211903/
本書は売春防止法施行から60年。転業旅館や飲食店として今なおその姿を留める元妓楼を作者が全国各地を歩いて現役営業中の「泊まれる遊廓」を渾身取材した一冊です。多くの女性が妍を競った姿がしのばれます。
昭和33年4月、売春防止法が施行され、多くの女性たちが妍を競った「遊廓」は日本地図から消え、娼妓たちは去り、建物が残ったわけですが、あるものは元妓楼経営者の住処となり、またあるものはアパートや店舗となったそうです。……続きを読む
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11位
書籍:『私の食べ歩き』
(獅子文六/中央公論新社)
レビュアー:はなとゆめ+猫の本棚さん 得票数:23
書評掲載日:2018-09-04 05:47:16
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268673/review/211573/
日露戦争のころの信州は、開けていなかった。
自称グウルマンの獅子文六が、食糧難の戦時中であっても、戦争直後であっても、飽くなき美味を求める毎日を綴るエッセイ。
日露戦争のころ、三ツ矢より売りに出されたのがサイダーという新しい炭酸飲料。当時はシャンペンサイダーという商品名だったそうだ。……続きを読む
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11位
書籍:『グリーン・マイル〈6〉闇の彼方へ』
(スティーヴンキング/新潮社)
レビュアー:efさん 得票数:23
書評掲載日:2018-09-03 05:03:01
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/187778/review/211530/
しんみりさせる良い結末ではないでしょうか
6分冊だった本作も、図書館からまとめて借りてきて、結局一気に読んでしまいました。
次の巻を読めるまで1か月待つというキングのコンセプトを全く無視した勝手読み!(笑)
でも、良い作品でしたよ。……続きを読む
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11位
書籍:『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 -都市型茶室「6次元」の発想とは』
(ナカムラクニオ/CCCメディアハウス)
レビュアー:sawady51さん 得票数:23
書評掲載日:2018-09-03 08:33:13
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268202/review/210581/
人が集まる「つなぎ場」のつくり方。下から目線の拡散力とは?
東京荻窪にあるブックカフェ「6次元」はカフェとギャラリーと古本を扱う空間だ。詩人の朗読会やハルキストが集う店として、サロン的な空間に成長した。情報ビオトープとしてのカフェ、人と人とがつながる空間としてのカフェから、未来のカフェを模索する。人を引き寄せる注目のブックカフェ+ギャラリー。マスじゃなくても広がる「下から目線」の拡散力。……続きを読む
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11位
書籍:『モンマルトルのメグレ (1982年) (河出書房)』
(ジョルジュシムノン/河出書房新社)
レビュアー:Jun Shinoさん 得票数:23
書評掲載日:2018-09-04 10:57:53
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268678/review/211582/
本格ミステリではないが、さらさらと読める、しぶいサスペンスもの。心理的な効果を散らしている。
どこか心理的な面が面白い。サスペンスフルに、さらり。厳密なミステリというよりは小説を愉しむイメージ。
1950年の作品。シムノンはフランスの著名な推理小説家であり、有名な探偵役はパリ警視庁のメグレ警視。……続きを読む
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11位
書籍:『チロル、プリーズ』
(片川優子/講談社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:23
書評掲載日:2018-09-08 19:39:51
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/186445/review/211862/
女の冷戦は、怖いですね。
『チロル、プリーズ』のキャッチコピーは「もう糖分摂取しなきゃやってられないよ、この世の中。」……続きを読む
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