【今週の気になる近刊】6/8発売 うさぎの時間編集部『うちのうさぎの老いじたく』(誠文堂新光社)

本が好き!のサービスである「本が好き!らぼ 近刊情報サーチ」の中から、本が好き!編集部のメンバーが、独断と偏見とその時の気分で選んだ近刊情報をお届けする「今週の気になる近刊」。

第5弾は東郷が推薦する、誠文堂新光社より6/8に発売になる、うさぎの時間編集部『うちのうさぎの老いじたく』。

私事ですがわが家の一員である、うさぎも今年で6歳。

うさぎブーム、「うさんぽ」なんて言葉もありましたが、近年うさぎの飼育本にもとうとう“老い”をテーマにしたものが出てきたんだなあと感慨深いです。

10周年を迎えたうさぎ愛溢れるムック『うさぎの時間』

誠文堂新光社のうさぎ本一覧

『うちのうさぎの老いじたく』は、春と秋年2回刊行されているムック『うさぎの時間』編集部によって手掛けられた本。なんと今年で10周年だそうです。

鳴き声を出さず、省スペースでも飼育ができる、抱っこできておとなしい、そんなうさぎへのプラスなイメージで飼いはじめた飼い主の方も多いのではないでしょうか。

実際に一緒に暮らし始めると、几帳面で機嫌が悪いときはエサ入れを豪快にひっくり返し(ちゃぶ台返し)、後ろ脚でバンバンと意思表示。前触れもなくケージも軽く飛び越えては、ケーブルを噛み切られてしまったり、と想像しなかったうさぎのアグレッシブな性格に驚きの連続(個体差あり)。また、食に対して保守的で、生まれてからずっと食べていたラビットフードが生産中止になった際には、新しく気に入るものが見つかるまで、ペットショップの方に相談しながらとっかえひっかえフードを買い漁る、という苦労もありました。

犬や猫のようにメジャーではないうさぎ。ネットの情報は根拠に浅く、メッセージは強いので、こうした専門誌はありがたい存在です。動物のかわいい側面はもちろん、万一の場合の飼い主の経験談や専門家の幅広い知見が盛り込まれています。

今や日中に限らず、ぺたりと寝そべっている時間が増えましたが、
どんな生き物でも、一生つきあう、というのはそれ相当の覚悟が必要です。

一緒に暮らせる時間をどう楽しむか、どういった心構えが必要なのか、これからのうさぎとの付き合い方を教えてくれる本です。

ほっこりする表紙がまたいいんです。

『うちのうさぎの老いじたく: 愛うさとさいごの日まで幸せに暮らすための提案』


書籍:うちのうさぎの老いじたく: 愛うさとさいごの日まで幸せに暮らすための提案
(うさぎの時間編集部/誠文堂新光社)
書籍詳細URL:http://www.honzuki.jp/book/265451

内容紹介
10歳を越えても元気ハツラツなうさぎが増えてきました。
その分、飼い主が老うさぎと過ごす時間も長くなってきています。
若い頃と同じように暮らすのではなく、うさぎに合った環境、接し方の見直しをしていきましょう。

「歩きにくくなってきたらどうすればいい?」「お年寄り向けの住まい、ケージレイアウトは?」
「おトイレ事情はどうなるのかな?」「うさぎの介護食ってどんなもの?」
「寝たきりになったらどうしよう?」など、飼い主さんには不安はつきもの。
けれどもあんまり思い悩んでしまうと、うさぎは飼い主の不安を敏感に感じ取ってしまいます。
そんな不安をこの本でひとつひとつ、解消していってください。
うさぎに安心して年をとってもらうことが大切です。

「うさぎの老いじたく」は、飼い主さんの「したく」です。
愛うさに最後の日まで幸せに暮らしてもらうため、うさぎがお年寄りになる前に、
今から「したく」をはじめましょう。

■目次
1章 今からはじめる老いじたく
2章 知っておきたいお年寄りうさぎの疾患
3章 感謝の気持ちを伝えよう「うさぎの感謝状」
4章 老いたうさぎに寄り添う暮らし
5章 いつか看取る日のために

『うちのうさぎの老いじたく』を予約注文する

うさぎが登場する本

庄野潤三エッセイでは幸福な日常のひとこまとして

書籍:うさぎのミミリー
(庄野潤三/新潮社)
書籍詳細URL:http://www.honzuki.jp/book/221255/

ピックアップ書評(はなとゆめ+猫の本棚さん)

70歳半ばから、眠る前、庄野がハーモニカをふいて、それにあわせて奥さんが歌う習慣。この夫婦の姿が美しく、羨ましい。

心を温かくする、優しいエッセイである。
著書80歳のころの日々の暮らしを描いている。家族、親族の変化、それに伴い著者の変化が本当に味わい深くゆっくり、ゆっくりと進む。庄野夫妻を中心に、親族、家族が集まり動き、季節が動く。
こういう家族、親族のあり方が無くなって久しい。
その庄野夫妻の暖かく、優しい関係が微笑ましい。……続きを読む

まざりっけのない、恋心

書籍:しろいうさぎとくろいうさぎ
(ガース・ウイリアムズ/福音館書店)
書籍詳細URL:http://www.honzuki.jp/book/34171/

ピックアップ書評(KiKi(Brunnhilde) さん)

無駄に色をつかっていない、どちらかというと地味~な彩色の絵本なんですけど、うさぎの毛一本一本が丁寧に描かれている絵で、まずはその絵に惹かれます。

でね、物語の間ず~っと考え事をしているくろいうさぎ君なんだけど時々見せる「悲しそうな顔」が本当に切なげなんですよね~。
対するしろいうさぎちゃんはそこはかとない楽天家!! まるで悩みなんてかけらもない・・・・っていう風情なんですよね。……続きを読む

大人にも読んでもらいたい画集のような絵本

書籍:ビロードのうさぎ
(マージェリィ・W.ビアンコ、酒井 駒子 イラスト、訳/ブロンズ新社)
書籍詳細URL:http://www.honzuki.jp/book/1963/

ピックアップ書評(たけぞうさん)

この物語には夢がある。

テッパン本。本が好きの皆さんの評価が高く、ずっと読みたい本の上位に置いていました。あらためて確認すると、書評はあまり登録されていないようです。
本が好きの過去の企画で、今年読んだ本の中で一番のお薦めというものがあり、
その絵本部門で人気を博していたように記憶しています。

これは素晴らしいです。本当に本当に素晴らしいです。
未読の方すべてにお薦めしたいです。……続きを読む

愛らしくて憎めないやつら

書籍:自殺うさぎの本
(アンディライリー/青山出版社)
書籍詳細URL:http://www.honzuki.jp/book/44437/

ピックアップ書評(あかつきさん)

うさぎは言った。 うさぎ道といふは、自ら死ぬ事と見付けたり。二つ二つの場にて、拘りて死ぬ方に片付くばかりなり。別に仔細なし。腹すわって跳ねるなり。

ただ淡々と、しかもむやみやたらとこりまくった方法での自殺を選ぶうさぎたち。
如何に死ぬか。それは死までを如何に生きるかという命題でもある。
彼らの自死への拘りは、即ち生き方へのこだわりであり、自ら死に方を選ぶということは、自ら生き方を選ぶに似る。……続きを読む

世界一有名なうさぎ

書籍:ピーターラビットのすべて: ビアトリクス・ポターと英国を旅する
(辻丸純一/小学館)
書籍詳細URL:http://www.honzuki.jp/book/247519/

ピックアップ書評(anchanさん)

英国に滞在したこともある著者が ピアトリクス・ポターゆかりの地をすばらしい写真と彼女の作品(ピーターラビットをはじめ作品に登場する動物たちや植物など)をみごとに紹介します。

お話のストーリー、イラスト、ゆかりの写真が 本から飛び出します。写真ガーデンや花、緑あふれるまた水辺のまち!どの写真も素敵です。ガーデンや花、緑あふれる また水辺のまち!どの写真も素敵です。ポターの生き方や作品、英国の風景がみごとに融合しているのです。……続きを読む

ピーターラビットといえば、2018年5月に実写映画が封切りになったばかり。
2016年は作者ビアトリクス・ポターの生誕150周年だったことでステキなビジュアルブックが刊行されたりしています。
原作の『ピーターラビットのおはなし』も、いたずらっ子ピーターの奮闘ぶりが楽しい一冊です。
ぜひこの機会に気になるうさぎ本を手に取ってみてください。

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