こんばんは。本が好き!編集部の和氣です。
2018年4月30日~2018年5月6日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『ホイッパーウィル川の伝説』
(キャシーアッペルト、アリスンマギー/あすなろ書房)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:47
書評掲載日:2018-04-30 05:57:02
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/242362/review/202774/
もしも願いが叶うなら、あなたは何を願うだろうか。私は何を願うだろうか。川に石を投げる代わりに書評の海に願いを込めて一つの文を投げ入れてみる。
奈落の淵からホイッパーウィル川に向かって
石を投げると願いが叶うと人は言う。……続きを読む
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2位
書籍:『南極1号伝説 ダッチワイフからラブドールまで-特殊用途愛玩人形の戦後史』
(高月靖/バジリコ)
レビュアー:はるほんさん 得票数:38
書評掲載日:2018-05-02 19:28:24
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/197087/review/203401/
マジメな本です(キリッ)電車では読めないけど
ロボッチイヌから知りたくなったラブドールの歴史。
閉架本の上、図書館のおねーさんが間違えて何か高尚な本を持って来て
「ソレじゃないです」と言ったら他の図書館員さんにまで探される羞恥プレイに。イヤでも面白かった。……続きを読む
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3位
書籍:『日本人の恋びと』
(イサベル・アジェンデ/河出書房新社)
レビュアー:yukoさん 得票数:37
書評掲載日:2018-05-04 17:50:37
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/262929/review/203159/
生涯の愛とは、あなたにとっては、どんな愛ですか?
イリーナ・バジーリィ、モルドバ出身の若い移民女性。
彼女は二〇一〇年、二十三歳のときからラーク・ハウスという高齢者用レジデンスで働き始めました。……続きを読む
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4位
書籍:『ヒストリア』
(池上永一/KADOKAWA)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:36
書評掲載日:2018-05-03 10:59:10
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/253222/review/203492/
沖縄戦で死の瀬戸際に立った少女は魂(マブイ)を落とす。失われた魂を求めて、少女の波乱万丈の人生が始まる。
629ページの大部。
物語の場面は沖縄からボリビアへとダイナミックに転換する。
沖縄の地上戦、ボリビアの日本人移民、ナチスの残党、キューバ危機、ゲバラ。
実際の歴史的事件・人物の間を縫って駆け抜けるのは、沖縄生まれの美女・知花煉(ちばな れん)である。……続きを読む
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5位
書籍:『見知らぬ顔』
(アンペリー/東京創元社)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:33
書評掲載日:2018-05-01 14:50:55
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/207801/review/203343/
主役の警部は記憶喪失。設定を生かし切ったストーリー展開に、手に汗握りっぱなしの時代ミステリ。
シャーロック・ホームズ登場の少し前、クリミア戦争終結の少し後、19世紀半ばのロンドンを舞台にしたミステリである。この小説の最大の面白さは、殺人事件を追う主役の警部が、記憶喪失だということだ。……続きを読む
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6位
書籍:『私はガス室の「特殊任務」をしていた』
(シュロモヴェネツィア/河出書房新社)
レビュアー:あかつきさん 得票数:30
書評掲載日:2018-04-30 10:21:56
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/264183/review/203247/
「何をしても、何を見ても、心が必ず同じ場所に戻るのです。焼却棟からは、永遠に出られないのです」
シオニストがいかんことするたび新しくホロコーストからユダヤ人を救った人々の美談が「発掘」されるなぁとは思っていたが、絶滅収容所の詳細については、もう新たに知るべきことはないと思っていた。……続きを読む
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7位
書籍:『灯台の光はなぜ遠くまで届くのか 時代を変えたフレネルレンズの軌跡』
(テレサ・レヴィット/講談社)
レビュアー:efさん 得票数:27
書評掲載日:2018-05-02 05:21:01
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/233202/review/203389/
灯台って、良い感じの趣がありますよね
もの知らずさん、祐太郎さんのレビューを拝見して、面白そうだと思ったので私も読んでみました。
このタイトルと、ブルーバックスから出版されていることからすると、灯台の原理などを科学的に説明した本ではないかと思ってしまいますが(もちろん、そういう記述もありますが)、メインは灯台が発展していく歴史的経緯について書いている本です。……続きを読む
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8位
書籍:『フランケンシュタイン』
(森下弓子、MaryShelley/東京創元社)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:26
書評掲載日:2018-04-30 07:24:31
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/12179/review/199063/
さあ ほんとうの かいぶつは だあれ?
作品は入れ子構造である。意気健康な若きロバート・ウォルトン隊長の手記が最初と最後を飾り、中はフランケンシュタイン博士の告白、その中に更に怪物の告白がある。……続きを読む
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8位
書籍:『羆嵐』
(吉村昭/新潮社)
レビュアー:ランピアンさん 得票数:26
書評掲載日:2018-05-04 22:49:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/12615/review/197628/
人間、この脆弱なるもの/大正時代、北海道の開拓村を襲った巨大な人喰い熊に挑む、村人たちの絶望的な闘い。吉村昭が日本史上最大の獣害「三毛別羆事件」をモデルに描く、迫真のノンフィクション・ノベル
貧弱な住環境のせいでペットは飼えないが、もともと動植物は好きだから、常識的な範囲での動物愛護には大いに賛成である。動物に優しい社会であることは望ましいと思うが、ただその根拠が「(動物が)可哀想だから」という感傷だとすると、それには少々違和感がある。……続きを読む
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8位
書籍:『クライマーズ・ハイ』
(横山秀夫/文藝春秋)
レビュアー:efさん 得票数:26
書評掲載日:2018-05-05 06:42:59
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/32189/review/203665/
御巣鷹の暑く、熱い夏
私は転勤族なのですが、現在は群馬県に住んでいます。
群馬県と言えば、日航ジャンボ機墜落事故。
この地で仕事をする以上、という気持ちで、色々な資料を読み、上野村にある慰霊の園にお参りをしてきました。
また、当時、実際に御巣鷹山に登ったという方々のお話もうかがいました。
これまでの認識の甘さを痛感させられるとんでもない惨事だったのだと、改めて思い知った次第です。……続きを読む
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8位
書籍:『ヒトごろし』
(京極夏彦/新潮社)
レビュアー:darklyさん 得票数:26
書評掲載日:2018-05-03 21:09:11
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/263356/review/203186/
新選組の二人のソシオパス。剣の天才にてソシオパスなら無敵。
久々の京極さんの本。本屋で見つけて内容も全く知らずに読み始めました。なんと土方歳三の小説ではないですか!京極さんの文章らしく、読みやすいが、理屈も多い。大好きです。しかし、ハードカバーで1100ページ弱。京極堂時代を思い出しました。……続きを読む
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8位
書籍:『きょうは、おおかみ』
(キョウ・マクレア/きじとら出版)
レビュアー:oldmanさん 得票数:26
書評掲載日:2018-05-05 02:23:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/255375/review/203601/
シブイ シブスギル!これって絵本なの? でもとっても素敵!
これって絵本なの? まるで詩を読んでいるような雰囲気の本です。
なんというか、大人向けなんだけど子供も読める本ですね。
これも 2018春のやまねこ祭りで知った本です。……続きを読む
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13位
書籍:『問題だらけの女性たち』
(ジャッキー・フレミング/河出書房新社)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:25
書評掲載日:2018-05-02 00:12:58
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/262755/review/203324/
「弱き者、汝の名は女なり Frailry, thy name is woman.」まあ、シェークスピアさん あなたまで!
邦題タイトルを見ると、まるで女性に問題があるかのようなイメージだ。
おっしゃる通りなのでしょう。
あら、本文の言い方がうつっちゃった。……続きを読む
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13位
書籍:『あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書』
(保阪正康/新潮社)
レビュアー:マーブルさん 得票数:25
書評掲載日:2018-05-05 10:16:17
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/81996/review/203647/
太平洋戦争は、当時の段階での文明論、あるいは歴史認識、戦争に対する考え方など、日本人の国民的性格が全て凝縮している、最良の教科書なのだ。
本当に日本の戦争が終わったのは、8月15日なのか、9月2日なのか。
終戦でいいのか。敗戦なのか。あの戦争の事を、何も知っていない。あらためてそう思う。
さわりだけを書かれた教科書。
自己憐憫と美化にあふれた報道。
それらを鵜呑みにする我々。……続きを読む
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15位
書籍:『最後の晩餐の真実 (ヒストリカル・スタディーズ)』
(コリン・J・ハンフリーズ/太田出版)
レビュアー:barbarusさん 得票数:24
書評掲載日:2018-05-05 13:51:27
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/233010/review/203548/
イエスの死亡推定時刻。
イエス・キリストがいつどのように死を遂げたか知っていますか?
「あ?耶蘇の話なんか興味ねーよ」というそこのあなたも「あ、宗教の話とか興味ないんで」というそこのあなたも暫し待たれ。”神様のお話”に興味ないのはこちらも御同様である。本書は聖書の物語を題材としているというだけで、そこで展開されるのは至極ドライな推理サスペンスなのである。……続きを読む
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