こんにちは。本が好き!編集部の和氣です。
2019年1月28日~2019年2月3日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『失われた時を求めて〈3〉第二篇・花咲く乙女たちのかげに〈1〉』
(マルセルプルースト/光文社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:31
書評掲載日:2019-01-30 19:33:11
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/238550/review/221104/
間違いなく素晴らしい本なのだけれど、レビューを書くのはものすごく難しい。 #はじめての海外文学 vol.4応援読書会がなかったら、こっそり胸に秘めて隠しておくところなのだけれど……ね。年に1冊のペースでゆっくりと読み進めているのは、光文社古典新訳版の『失われた時を求めて』。一気に読むことはせず、あちこち寄り道し、行きつ戻りつしながら読んできて、きっとまた、この先に進んでも、時折この巻へ戻ってきたりするのだろうとも思う。……続きを読む
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2位
書籍:『鐘は歌う』
(アンナ・スメイル/東京創元社)
レビュアー:ぱせりさん 得票数:30
書評掲載日:2019-02-02 08:31:07
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/273753/review/221252/
文字が失われ、記憶は盗まれる。「大崩壊」後のロンドン、鐘が鳴り響く下を、走り屋の少年たちが駆ける
「大崩壊」のあとのイギリスでは、文字が失われ、記録することができなくなった。そのため、人々は、物事を記憶しておくことが難しくなってしまった。
サイモン少年は、母の死後、遺言に従ってエセックスからロンドンにやってきた。自分を助けてくれるはずの人を探さなければならない。他にも母から伝えられた事があるはずなのに、サイモンにはもう思い出すことができない。……続きを読む
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2位
書籍:『不条理な殺人 (創元推理文庫)』
(パット・マガー/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:30
書評掲載日:2019-01-28 11:36:18
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/273651/review/220600/
え?これ、そんなに前に書かれた作品なの?訳がいいのか、作品が全く古びていないのか、読み手がかなり古びてきているせいなのかはわからないが、古臭さは感じなかったなあ!
海外ツアーから帰ってきたばかりの人気俳優マーク・ケンダルは、芸能情報誌をめくりながらくつろいでいた。
たとえそれが電話帳だったとしても、周囲をうっとりさせること間違いなしといわれる深みのある美声で読み上げるのは、女優としてのキャリアを積んだ今でも、年齢を感じさせない美しさでファンを魅了する彼の妻サヴァンナ・ドレイクに関する記事。……続きを読む
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2位
書籍:『脳科学者の母が、認知症になる: 記憶を失うと、その人は“その人』
(恩蔵絢子/河出書房新社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:30
書評掲載日:2019-02-01 16:17:21
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/274330/review/221367/
その人を「その人」たらしめているのは何か?
超高齢化社会の到来を控え、山積する問題は多いが、多くの人にとって「認知症」は漠然とした怖れの対象だろう。
家族が認知症になったらどうしよう。自分は認知症になるだろうか。
認知症の治療法にはいまだ、決定打がない。そんな中で、認知症と診断が下ったら、どうすればよいのか途方に暮れる人も多いだろう。患者本人も、家族も、なす術はないのだろうか。……続きを読む
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5位
書籍:『償いの雪が降る (創元推理文庫)』
(アレン・エスケンス/東京創元社)
レビュアー:m181さん 得票数:28
書評掲載日:2019-01-29 11:00:55
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/273652/review/220603/
余命わずかな受刑者に、彼は、真っ白な雪を見せてやることはできたのだろうか?。バリー賞など3冠の作者デビュー作。
冤罪で30年も刑務所に入れられていたとして、それをどのように償えばいいのか?。
人生の大半が台無しなのだ。
僕は、この物語を読み、ふと、考え込んでしまった。
自分が、そんな理不尽な目にあったとしたら、途中で絶望し自死するだろう。……続きを読む
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6位
書籍:『石器づくりの実験考古学』
(石器技術研究会/學生社)
レビュアー:休蔵さん 得票数:27
書評掲載日:2019-01-29 06:55:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/273102/review/219480/
石器時代には石器が主要道具。出土遺物からその制作技法を研究することは当然のことだが、その制作実験を重ねることで技法の究明も行うらしい。本書はその全貌を解き明かす。
デジタル技術の進展は、人間から生活力を奪いつつあるような気がする。
しかしながら、ほんの数十年前にはデジタル技術なんか皆無に等しく、それなしの生活が当たり前だった。
そうやって遡っていくと、やがて道具が石器メインだった時代にまで到達してしまう。
一万数千年以上前は旧石器時代だ。……続きを読む
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6位
書籍:『絵はすぐに上手くならない』
(成冨ミヲリ/彩流社)
レビュアー:たけぞうさん 得票数:27
書評掲載日:2019-01-28 16:18:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/232567/review/221063/
#描いてみた) 思わず興奮するスゴ本です! #彩流社祭「お絵描き書評の部屋。」参加書評です。
「2019 本が好き! #彩流社祭」にも参加登録しました。サブタイトルにデッサン・トレーニングの思考法とある通り
絵を描く人のためのトレーニング本です。……続きを読む
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8位
書籍:『これでよろしくて?』
(川上弘美/中央公論新社)
レビュアー:Kuraraさん 得票数:26
書評掲載日:2019-01-29 00:22:13
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/200672/review/221173/
残り少なくなったマヨネーズと心の中に溜まっている些細な悩み。すぽんっと出したい感じはどこか似ている。
川上弘美さんは新刊が出れば必ず読むというわけではなかったのですが、こうして数冊読んだところで気づいたのは、意外にも自分の中で評価の高い作家さんかも?って思い始めている。……続きを読む
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9位
書籍:『ベストセラーはもういらない ニューヨーク生まれ 返本ゼロの出版社』
(秦隆司/ボイジャー)
レビュアー:休蔵さん 得票数:24
書評掲載日:2019-01-31 21:19:56
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272877/review/221006/
返本という出版界の課題を回避する方策は、ベストセラーを狙わないことだった。このような大胆な発想の転換は、出版界のみならずさまざまな業種に求められる姿勢と言えよう。
僕は出版業界に身を置くわけではないから、業界の切実な実情はあまりよく分からない。
ただ、何とかならんかな?と思うところがある。
それは類似本の続出。
同じ著者が同じような本を次々に世に出している印象を持っている。……続きを読む
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9位
書籍:『黙の部屋』
(折原一/文藝春秋)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:24
書評掲載日:2019-02-02 07:00:42
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/22240/review/221326/
途中までの展開は良かったが…
ある雨の夕刻、美術雑誌の編集者・水島は、一枚の風変わりな絵を古物商の店先で見つけた。その絵を描いた画家、石田黙に魅せられた水島は、彼の作品をネットオークションで次々と買い求めてゆくが……。……続きを読む
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9位
書籍:『蔵書の苦しみ』
(岡崎武志/光文社)
レビュアー:sawady51さん 得票数:24
書評掲載日:2019-01-29 06:29:02
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/273992/review/220810/
机の周りに積んだ本こそ活きる!蔵書に関する知恵の数々がここに
著者は2万冊を超える蔵書の持ち主。時々まとめて古本屋に引き取ってもらうが、売ったはしから買ってしまうので、一向に減ることはない。そんな、つねに蔵書の山と闘い続けている著者が、煩悶の末に至った蔵書の理想とは?――「本棚は書斎を堕落させる」「血肉化した500冊があればいい」「自分の中で鮮度を失った本は一度手放す」「トランクルームを借りても安心するべからず」など、本といかに付き合う知恵が満載。……続きを読む
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9位
書籍:『リモンの子供たち』
(レーモンクノー/水声社)
レビュアー:hackerさん 得票数:24
書評掲載日:2019-02-01 20:31:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/215000/review/221018/
1938年に発表された、こんな傑作が2012年まで日本で出版されていなかったとは!あらためて思います、レーモン・クノーは凄い!
レーモン・クノーはとんでもない小説ーそれがとんでもないように思えないところが更にとんでもないのですがーをいくつも書いていますが、本書はその飛び方において、とんでもなくぶっ飛んでいます。実際、時々真面目に書いとんのかと言いたくなる作家ですが、本書はかなり真剣に不真面目です(と思われます)。でも、それがたまらない魅力なのですねぇ~。……続きを読む
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9位
書籍:『絵とは何か』
(坂崎乙郎/河出書房新社)
レビュアー:はなとゆめ+猫の本棚さん 得票数:24
書評掲載日:2019-01-28 05:39:12
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/274193/review/221152/
絵画は、瞬時にはその本質は捕まえられない。じっくり坐って対峙しないと
1976年出版作品。このころの本の特徴。言葉は平易だが、かなり独りよがりで、自らに酔うところが多く、何を言いたいのかよくわからず、読むのに苦労した。
絵とは想像力であり、個性であり、最終的には感覚であると坂崎は言う。……続きを読む
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9位
書籍:『誰かの家』
(三津田信三/講談社)
レビュアー:薄荷さん 得票数:24
書評掲載日:2019-01-28 07:55:07
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265449/review/221157/
海の怪に山の怪、そして何より家の怪。憑いてくる・・・跟(つ)いてくる・・・つれていく・・・何処へ・・・?
三津田先生本領発揮!三津田要素がたっ~ぷりテンコ盛りの短編集!
理不尽で濃ゆ~い深~い闇を纏う6つの短編+小さなエッセイ1編が収められています。……続きを読む
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9位
書籍:『笑う招き猫』
(山本幸久/集英社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:24
書評掲載日:2019-02-02 10:11:38
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/52810/review/221410/
売れていない女性芸人の話。
初めて出演したライブでは、アカコは噛みまくり相棒のヒトミは緊張のあまり、声が上ずってしまい最悪のデビューでした。……続きを読む
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