【本が好き!ランキング】今週の1位は青春文学の傑作 柴田翔『されどわれらが日々―』(文藝春秋)のレビュー!!

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こんにちは。本が好き!編集部の和氣です。

2018年12月17日~2018年12月23日の人気書評ランキングを発表します。

1位
されどわれらが日々―
書籍:されどわれらが日々―
(柴田翔/文藝春秋)
レビュアー:darklyさん 得票数:34
書評掲載日:2018-12-17 21:13:31
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/25703/review/218566/

主人公大橋文夫の持つ虚しさに共感するのは私に物語を読み解く力があるからではない。同じ虚しさを抱えているからである。

舞台は1950年代、学生運動が盛んな時代である。文夫は大学院生で政治にもそれほど関心がなく、愛しているかも分からない幼馴染の節子と婚約している。ある時手に入れた古本が元で、その元の所有者であり親しくはないが文夫と節子と共通の知り合いの佐野の消息を知る。……続きを読む

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2位
私以外みんな不潔
書籍:私以外みんな不潔
(能町みね子/幻冬舎)
レビュアー:Kuraraさん 得票数:31
書評掲載日:2018-12-18 23:35:41
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272533/review/218664/

幼稚園の手前の太い道の交差点は相変わらずこの世とあの世とを分ける境界線のようです━━━━こんな気持ちで毎日幼稚園に向かう園児の日常を描く能町さんの私小説(たぶん)から見えてくるものは深いです。

感性豊かで繊細な子供が、もし大人のような言語能力を持っていたら一体どんな言葉で日常を表現するのであろうか?ほら、たまに大人がびっくりするようなこと、子供って平然と言ったりするじゃないですか。そんなちょっと見えそうで見えない世界を能町さんが形にした。……続きを読む

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3位
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」はなぜ傑作か?: 聖書の物語と美術
書籍:ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」はなぜ傑作か?: 聖書の物語と美術
(高階秀爾/小学館)
レビュアー:ことなみさん 得票数:30
書評掲載日:2018-12-21 12:16:10
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272685/review/218824/

淡路島を通るとき、時々大塚国際美術館に寄ってみます。精巧に作られた陶板画を見ていると、図鑑では得られない力を感じます。いつも最初に行くシスティーナ礼拝堂の迫力と美しさには圧倒されます。

高階先生のこの本は、絵に表わされた物語を読み解く手ほどきをしてくれました。背景の時代的な変化や描法の進化。画家の創意工夫など。天井画の図解付きの解説は、新しい発見でした。創世記からは、ミケランジェロの有名な「アダムの創造」「エヴァの創造」中でも「光と闇の創造」「天と水の創造」は拡大した図解があり、眼からウロコでした。……続きを読む

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3位
計画
書籍:計画
(平出修/)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:30
書評掲載日:2018-12-19 18:32:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272598/review/218730/

俗に言う“幸徳事件”、大逆事件を考えるシリーズ第1弾。(シリーズと言うからにはしつこいほど続きます。たぶん…ね。)

作者の平出修は、幸徳秋水ら12名が死刑となった1910年の大逆事件と、深い関わりをもつ人物だ。
この事件では12名の他にも多くの者が逮捕起訴されていたが、平出はうち被告人2人の弁護人だったのだ。……続きを読む

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3位
逆徒
書籍:逆徒
(平出修/)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:30
書評掲載日:2018-12-20 05:27:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272603/review/218732/

俗に言う“幸徳事件”、大逆事件を考えるシリーズ第2弾。
判決の理由は長い長いものであつた。
そんな書き出しで始まるこの小説は、
作者自身が弁護人の一人として出廷した大逆事件の公判の様子、
判決の内容、判決が下った後の被告人たちの様子などが描かれている。……続きを読む

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6位
紙の月
書籍:紙の月
(角田光代/角川春樹事務所)
レビュアー:darklyさん 得票数:29
書評掲載日:2018-12-22 09:17:21
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/221656/review/218876/

それはいつか破綻することが分かっていても、甘美な幸せはIt’s Only A Paper Moonであると分かっていても、人は誰でもその領域に踏み込む可能性がある。

梅澤梨花は専業主婦で子供がいない。夫との仲は悪くはないがどこか気持ちがすれ違っている。世間から見れば悪くない生活のように見えるが精神的には満ち足りていない。そのような中、パートとして銀行で勤め始める。高齢顧客たちの信頼を得る中、その顧客の一人の自宅で光太と出逢う。やがて光太と交際が始まり虚栄心のために横領に手を染める。……続きを読む

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7位
謀叛論(草稿)
書籍:謀叛論(草稿)
(徳冨蘆花/)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:28
書評掲載日:2018-12-21 06:22:07
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272634/review/218741/

大逆事件の影響:徳冨蘆花の場合

大逆事件の判決にショックをうけた蘆花の元に第一高等学校の生徒2人が講演を依頼に来た。
1人はのちの社会党委員長河上丈太郎
もう1人はのちに文部大臣となる森戸辰男……続きを読む

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7位
キーパー
書籍:キーパー
(マルピート/評論社)
レビュアー:ことなみさん 得票数:28
書評掲載日:2018-12-19 13:46:16
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/270195/review/218731/

スポーツが好きでその上厳しい練習経験があり試合を重ねたことがあれば、そうでなくても、主人公ガトーが、流行りで言えば神コーチの指導でみるみる才能を開花させる過程にワクワクする。#海外文学vol.4

自他共に許す南米一のスポーツ記者が、一昨日ワールドカップをとったばかりのガトーにインビューを開始する。

192センチの巨躯に恵まれたガトーは軽々と動いて記者の前に座った。そして生いたちからワールドカップを手にするまでを淡々と語りだす。……続きを読む

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7位
冥途あり
書籍:冥途あり
(長野まゆみ/講談社)
レビュアー:はなとゆめ+猫の本棚さん 得票数:28
書評掲載日:2018-12-20 06:00:02
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272645/review/218764/

戦争の悲惨さを語る作品は多いが、しかし戦争体験に口を閉ざす人の方が圧倒的に多い

長野家の家系史を辿ったような作品。もちろん小説だから、真実ではないことも織り交ぜているだろう。主人公もまゆみではなく真帆となっている。……続きを読む

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10位
時の鐘を君と鳴らそう
書籍:時の鐘を君と鳴らそう
(柴田よしき/光文社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:27
書評掲載日:2018-12-17 04:51:43
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/272378/review/218591/

『ララシリーズ』第二弾。前作の続きとは思えないほど、ララ・ウィルコックスは時に翻弄されます。

『星の海を君と泳ごう』の最後でウンヨン・キムとララ・ウィルコックスは、良い関係になったのにウンヨン・キムが短期間で学校を卒業したがララ・ウィルコックスは経済的な状況と単位が、なかなか取れずに卒業まで時間がかかってしまい、二人の関係は自然消滅。……続きを読む

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