こんにちは。本が好き!編集部の東郷です。
2018年12月3日~2018年12月9日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『俺、つしま』
(おぷうのきょうだい/小学館)
レビュアー:darklyさん 得票数:39
書評掲載日:2018-12-03 19:42:46
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265207/review/215864/
猫好きというか、猫と人生を共にしてきた人にはとても共感できると思います。
このサイトの書評を見て、なんとなく気になっていたこの本をようやく読みました。私の実家には私が子供の頃から常に猫がいました。そのすべてが飼えなくなった人から譲り受けたものや、野良が居ついてしまったもの、その子供たちです。ちなみに私のプロフィールの画像も現在住んでいる野良二世です。……続きを読む
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2位
書籍:『パールとスターシャ (海外文学セレクション)』
(アフィニティ・コナー/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:33
書評掲載日:2018-12-04 05:41:02
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/270326/review/216857/
「あんたに過去を背負わせるべきじゃなかった。この未来に、あたしは堪えられない。」
1944年 アウシュヴィッツ。
すし詰めの家畜運搬車からようやく降車を許された12歳の少女スターシャが、おじいちゃんのコートに隠れながらこっそりのぞき見たのは白衣を着た男だった。……続きを読む
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3位
書籍:『境目・広島県の古墳文化』
(脇坂光彦/溪水社)
レビュアー:休蔵さん 得票数:31
書評掲載日:2018-12-03 07:00:54
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/270152/review/214404/
古墳は畿内だけで築かれたわけではなく、各地方に特有の古墳文化があった。本書はその一例、広島県の古墳文化をまとめた概説書である。
大阪府の百舌鳥・古市古墳群は世界遺産登録を目指しており、2019年の登録に向けて正式な推薦が決定したという。
日本最大の古墳、大仙古墳を含む一大古墳群で、小学校の歴史の教科書にも登場する(ただ、習ったのは仁徳天皇陵だった)。 ……続きを読む
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4位
書籍:『ししりばの家』
(澤村伊智/KADOKAWA)
レビュアー:Kuraraさん 得票数:30
書評掲載日:2018-12-03 21:41:31
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/251500/review/216977/
砂って・・・・怖い。砂砂砂砂砂砂
ホラー要素の強いアイテム「砂」。
と言うのも、安部公房の「砂の女」を読んだ読者は「砂」の恐怖を存分に知っていることだろう。かくいう私もあの時の砂の恐怖はいまだ忘れられない。……続きを読む
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4位
書籍:『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』
(森下典子/新潮社)
レビュアー:ことなみさん 得票数:30
書評掲載日:2018-12-04 00:03:37
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/59227/review/217917/
何かに気づくこと、知らないことを知ることはとても嬉しい、書評を読んでいてこの本に巡り合えてうれしい。作者の周りから爽やかで温かいお茶の香りが漂ってくる。
華道は花が好きなので長く続いた、後から習った茶道は結婚を口実にして止めてしまったのが残念。
もういいかなと思ったのは、茶道を習い初めて難しい作法や手順に悩んだからだったことなどを、思い出した。
作者はノートに書いたりしたが役に立たなかったそうで、その手もあったのかと微笑ましい。……続きを読む
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6位
書籍:『半分のぼった黄色い太陽』
(チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ/河出書房新社)
レビュアー:Kuraraさん 得票数:29
書評掲載日:2018-12-07 00:24:46
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/95211/review/218090/
わずかな人々のはなしにすぎないのに、見えてくる景色は広大であった。
遠い国、ナイジェリア。
行ったこともなければ、地図の位置さえあやふやだ。
職場で2年ほど一緒に過ごしたナイジェリアの紳士がわたしにとって唯一の「ナイジェリア」であった。そして今はアディーチェ の本がナイジェリアとわたしのパイプになってくれているように思える。……続きを読む
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7位
書籍:『ピアノ調律師』
(M.B.ゴフスタイン/現代企画室)
レビュアー:ぱせりさん 得票数:27
書評掲載日:2018-12-04 13:01:12
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271244/review/217938/
ゴフスタインの絵本を読むと、いつでも何度でも、深い喜びに満たされる。心のなかにある(と思いたい)特別の琴線を鳴らしてくれる。
おじいちゃんと孫娘が一緒に暮らしている。
おじいちゃんは腕のいいピアノ調律師だ。
世界的に有名なピアニスト、リップマンさんは、おじいちゃんの仕事を「完璧に調律されたピアノ」と讃え、孫娘には「きみのおじいさんは世界一のピアノ調律師なんだよ」と話す。……続きを読む
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8位
書籍:『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)』
(オリヴィエ・ゲーズ/東京創元社)
レビュアー:oldmanさん 得票数:26
書評掲載日:2018-12-03 13:20:26
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271262/review/217166/
ヨーゼフ・メンゲレ ナチス親衛隊大尉 アウシュビッツ強制収容所の主任医官 戦後南米に逃亡し最後まで逃げた男。この悪魔はどんな後半生を過ごしたのでしょう!
ヨーゼフ・メンゲレ 「死の天使」と呼ばれた男。 アウシュビッツの列車ホームで「トスカ」のアリアを口ずさみながら、白手袋をはめた手で到着したユダヤ人やロマの人々を選別し、労働に耐えられそうにない女性や子供 老人をそのままガス室へ送り込み抹殺した悪魔。……続きを読む
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9位
書籍:『噴煙姉妹』
(名梁和泉/KADOKAWA)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-05 11:00:19
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271267/review/217180/
「噴煙姉妹」というタイトルがツボに嵌りましたw
なんたってこのレトロな感じの表紙イラストが何とも言えない。そういえば、昔の雑誌の表紙はこんな感じだったなあとしみじみ(笑)。
主人公の丁田(旧姓・楚辺)鵜乃吉は、徴兵逃れのために、温泉旅館丁寿屋の婿養子として、美人女将である亜津子と結婚する。……続きを読む
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9位
書籍:『マンスフィールド・パーク』
(ジェイン・オースティン/筑摩書房)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-04 05:43:49
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/106483/review/217546/
アンチリージェンシー(摂政時代)のオースティンがSっ気炸裂で贈る ヒロイン絶対神話
ジェイン・オースティンと言えば、性格と結婚相手の異なる三姉妹がつきものだ。というわけで、まず次女のマライア。准男爵サー・トーマス・バートラムと結婚し、息子二人と娘二人に恵まれる。地位と金を持つ理想の相手と結婚した玉の輿。……続きを読む
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9位
書籍:『ここにいる (エクス・リブリス)』
(王聡威/白水社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-05 09:33:51
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268523/review/218010/
静物画のように描き出される「孤独」。ここにいる。いるはずなのに奈落へと落ちていく。
本書の契機となっているのは、2013年に起きた「大阪市母子餓死事件」である。28歳の女性と3歳の息子が餓死状態で見つかり、電気やガスも止められていた。当時、無縁社会を象徴する事件として大きく報じられた。当初は、母子は配偶者のDVから逃れてきたとされていたが、その後、実は母には支援者の男性がおり、十分な収入があることなども判明し、事件は複雑な背景を持つようであることがわかってきた。……続きを読む
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9位
書籍:『ビブリア古書堂セレクトブック ブラック・ジャック編』
(手塚治虫/KADOKAWA)
レビュアー:m181さん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-04 22:45:30
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271834/review/217808/
ビブリア古書堂の事件手帖のブラックジャック編かと思いきや、三上さんがセレクトした手塚先生の傑作選。とても良い作品たちでした。
ビブリア古書堂シリーズが好きで、手にとってみました。
三上延さんがセレクトした「ブラック・ジャック」の傑作選です。
全部で15作品。すべて良かった。
「ブラック・ジャック」は、何故か子供のころ、家に全巻ありました。だから、懐かしかった。……続きを読む
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9位
書籍:『シンドローム(上)』
(真山仁/講談社)
レビュアー:darklyさん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-06 20:58:11
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268092/review/217896/
誰からも支配されない鷲津だったが、真山さんの原発事故に対しての代弁者となってしまった。
上下巻併せての書評となります。
ハゲタカと蔑まれる投資ファンドの代表鷲津政彦は部下のアンソニーの提言を受け入れ原発の建設会社Jエナジーを買収しようと画策する。Jエナジーは民間会社でありながらいわゆる原子力村の一員であり、買収阻止に経済総理の異名を持つ首都電会長濱尾重臣が乗り出す。濱尾は鷲津を取り込もうとするが拒否されると米国情報機関や公安を動かし腹違いの弟・妹をあらぬ罪を着せて破滅させると恫喝する。……続きを読む
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9位
書籍:『日本神話の深層心理 ~アマテラス スサノヲ オホクニヌシの役割~』
(吉田敦彦/大和書房)
レビュアー:マーブルさん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-07 21:55:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271947/review/218046/
平易に、内容を絞り、繰り返し述べることによって日本神話の大本がよく理解できた。しかし、深層心理についてはどうか。
古今東西の神話というものに、若い頃から興味は抱いていたが、それは単に読み物としての興味であり、表面の出来事を追いかけるばかりで、その背後にある意味など考えてはこなかった。
神話が生まれた意味はなんだろう。何故そんな形をとるのか。
世界に共通なものはあるのか。逆に民族で異なる現れ方をしているものはあるか。……続きを読む
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9位
書籍:『Just Because!』
(鴨志田一/KADOKAWA)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:25
書評掲載日:2018-12-07 05:22:45
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/271991/review/218112/
アニメ化された『Just Because!』の原作です。めんどくさい系女子の夏目美緒は、中学時代からの片思いを高校3年の今でも引きずっていた。一方、写真部存続の為、誰れこれ構わずに写真を撮っている小宮恵那。……続きを読む
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