【本が好き!ランキング】今週の1位は知っているようで知らない文学賞が良く分かる 大森望、豊崎由美『文学賞メッタ斬り!』(PARCO出版)

こんにちは。本が好き!編集部の和氣です。

2018年10月15日~2018年10月21日の人気書評ランキングを発表します。

1位
文学賞メッタ斬り!
書籍:文学賞メッタ斬り!
(大森望、豊崎由美/PARCO出版)
レビュアー:efさん 得票数:36
書評掲載日:2018-10-17 04:57:17
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/153829/review/214661/

あの文学賞ってこういう賞だったのか~

世間には数多くの文学賞があるそうです。
トヨザキ社長曰く、その数「日本全国で500は超える」とか。
それぞれの賞にはそれぞれの違いがあるわけですが、私はあまりよく知りません。……続きを読む

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2位
フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル
書籍:フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル
(ジェシカ・ベネット、JessicaBennett/海と月社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:35
書評掲載日:2018-10-15 12:25:15
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/269119/review/214098/

本書におけるフェミニストの定義は「男女は平等だと本気で考える人」といたってシンプル。ところであなたはフェミニスト?

「フェミニスト・ファイト・クラブ」はアメリカに実在する女性の集まり。
12人で始まったというこのグループのメンバーは当初、20〜30代の売れない作家やクリエイターなど女性ばかりで、大半がバイトをしていたのだという。……続きを読む

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3位
過去と和解するための哲学
書籍:過去と和解するための哲学
(山内志朗/大和書房)
レビュアー:darklyさん 得票数:32
書評掲載日:2018-10-19 20:13:50
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/263929/review/214889/

ジャケットの印象とは正反対の本格的な哲学書。チャレンジする価値はあると思います。

パステルカラーの柔らかい印象のジャケットと誰しも興味を持ちそうな題名ですが、中身はかなり本格的な倫理・哲学の本です。「過去と和解するにはこう考えればよい」程度の話が羅列しているような所謂人生訓のようなものではありません。数ページの小さな章毎に様々なテーマが論じられますが、難しい話もあり、私の理解力では「過去と和解する」というテーマとの関係がよく分からないものもありました。……続きを読む

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3位
日本の小さな本屋さん
書籍:日本の小さな本屋さん
(和氣正幸/エクスナレッジ)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:32
書評掲載日:2018-10-15 15:44:53
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/267572/review/214401/

本屋であることに誇りを持つ人々の言葉が、胸を熱くする。
寺田寅彦のエッセイの中にこんな言葉がある。
「われわれにとって書物は決して“商品”ではなかった。それは尊い師匠であり、懐かしい恋人であって、本屋はそれをわれわれに紹介してくれる大事な仲介者だったのである。」(『読書の今昔』より)……続きを読む

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5位
ヘンな論文
書籍:ヘンな論文
(サンキュータツオ/KADOKAWA)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:31
書評掲載日:2018-10-17 08:52:36
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/257206/review/214667/

「これ何の役に立つんだろう?」と思いながらも爆笑!!

新聞で読んだのだが、今年ノーベル生理・医学賞を受賞した本庶さんは、「一流の雑誌に載った論文でも10年たてば9割がウソ」だという趣旨のことを言っていたとのこと。世の中にはヘンな論文が溢れるのもしかたがない。ましてや査読が緩かったりなかったりしたらなおさらだろう(もっとも読んで面白いのはそういったものの方が多いが)。……続きを読む

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6位
巨悪
書籍:巨悪
(伊兼源太郎/講談社)
レビュアー:darklyさん 得票数:30
書評掲載日:2018-10-15 20:12:09
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/269981/review/214289/

話のスコープが個人レベル、検察レベル、国家レベルと欲張りすぎているため話としては中途半端になった感が否めない。

以前、「検察のS」というなかなか緊張感溢れる横山秀夫を彷彿させる短編集を読み、注目していた作家の最新長編です。東京地検特捜部を舞台としています。……続きを読む

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6位
ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ
書籍:ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ
(アンジー・トーマス/岩崎書店)
レビュアー:茜さんさん 得票数:30
書評掲載日:2018-10-16 19:08:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/262952/review/214650/

“The Hate U Give Little Infants Fucks Everybodys”(子どもに植えつけた憎しみが社会に牙をむく)

ギャングがはびこる町に暮らす女子高生、スター。ある晩、幼なじみのカリルが白人警官によって射殺されてしまう。目の前で起こったこの事件は、事実と異なって報道されていく。事件によって徐々に変わりゆく周囲と、スター自身の心。スターは覚悟を決めて立ち上がる。カリルの声となるために。

現代でも根深く残る黒人差別に一石を投じる作品だと思います。……続きを読む

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8位
静かな大地
書籍:静かな大地
(池澤夏樹/朝日新聞社)
レビュアー:あかつきさん 得票数:29
書評掲載日:2018-10-16 08:01:45
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/5407/review/214585/

時代の濁流に呑まれる者,それに抗う者,濁流であることにも呑み込まれていることにも気づかない者……我々は兎にも角にも泥水の中の一滴でしかない.そんな,一滴の雫の物語である.

ナツキストとして手元に置いておきながら熟成させていた一冊を,学会出張の供としてやっと読んだ.
折しもbarbarus陛下と「濁流に呑まれる」ことについて語り(?)合った週末であった.(いつも阿呆なお喋りばかりしているわけではない)……続きを読む

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8位
夜の木
書籍:夜の木
(バッジュ・シャーム、ドゥルガー・バーイー、ラーム・シン・ウルヴェーティ/タムラ堂)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:29
書評掲載日:2018-10-15 09:39:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/210964/review/214551/

インド・ゴンド民族の人々は、美しい絵を見る人には幸運が訪れると信じているという。ゴンド・アーティスト作品が織りなす神話的世界が広がるハンドメイド絵本。

たっぷりした大判絵本である。ほのかに香を思わせるかおりが漂う。
見開き2ページごとに、漆黒の闇に浮かび上がる1本の木が描かれている。
木にはそれぞれ、短いお話が添えられる。昔話風。神話風。箴言風。
森の奥へ、夜のしじまへと歩を進めると、生き物たちのいとなみが密やかに繰り広げられている。……続きを読む

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10位
華氏451度〔新訳版〕
書籍:華氏451度〔新訳版〕
(レイ・ブラッドベリ/早川書房)
レビュアー:マーブルさん 得票数:28
書評掲載日:2018-10-19 17:23:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/219639/review/214809/

テレビを消せ。スマホを置け。誰かが作り上げた情報ではなく、自分の眼で世界を見ろ。世界は十分にそれに耐え得るほどに美しい。

乗り遅れることを許さぬような笑いの波。
吟味する暇などなく繰り広げる辛辣の刃。
激しい様でいて空回りする叫び合う議論。……続きを読む

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10位
決定版 世紀の号外!歴史新聞
書籍:決定版 世紀の号外!歴史新聞
(歴史新聞編纂委員会/日本文芸社)
レビュアー:あかつきさん 得票数:28
書評掲載日:2018-10-17 11:21:15
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/247347/review/172665/

子供用の夏休みの自由研究のようなもの?と思うなかれ、れっきとした歴史マニアがド真面目にふざけた名著

奇跡の復刊!!
これ、初版本を持ってました。
子供用の夏休みの自由研究のようなもの?と思うなかれ、れっきとした歴史マニアがド真面目にふざけた名著です。……続きを読む

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10位
果糖中毒 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?
書籍:果糖中毒 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?
(ロバート・H・ラスティグ/ダイヤモンド社)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:28
書評掲載日:2018-10-15 10:59:07
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268884/review/214558/

太っているのは、決して自己管理ができないからではない。

よく太っている人は自己管理ができてないと言われる。ダイエットをしようとしてくじけてしまい、自分はなんて意思が弱いんだと思ったことはないだろうか。そんな人はこの本を読むといいかもしれない。何しろ、太っているのは本人の責任ではないと断言しているのだ。それはひとえにホルモンの働きによる。……続きを読む

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13位
冷たい家
書籍:冷たい家
(JP.ディレイニー/早川書房)
レビュアー:yukoさん 得票数:27
書評掲載日:2018-10-20 19:42:53
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/270487/review/215021/

この家に住む女性たちには次々と災いが・・・ この家の建築家が原因?この家自体が原因?

ミニマリストで完璧主義者の建築家、エドワード。
彼が手掛けた、最先端のテクノロジーによって制御された立方体の不思議な建物、フォルゲート・ストリート一番地。……続きを読む

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13位
須賀敦子全集〈第5巻〉イタリアの詩人たち、ウンベルト・サバ詩集ほか
書籍:須賀敦子全集〈第5巻〉イタリアの詩人たち、ウンベルト・サバ詩集ほか
(須賀敦子/河出書房新社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:27
書評掲載日:2018-10-18 05:54:38
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/22369/review/209927/

へえ~エウジェニオ・モンターレってなかなか興味深いな…などと思いながら読んでいたら……すっすみません!!ノーベル文学賞を受賞してたのね!(汗)(余談)
ゆっくりと読み進めている須賀敦子全集もようやく5冊目。
この巻にはイタリア詩人とその訳詩を中心としたあれこれが集められている。

単行本として刊行された 『イタリアの詩人たち』と、『ウンベルト・サバ詩集』は丸々1冊収録されている。……続きを読む

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13位
マリナー氏の冒険譚 (P・G・ウッドハウス選集 3)
書籍:マリナー氏の冒険譚 (P・G・ウッドハウス選集 3)
(P.G.ウッドハウス/文藝春秋)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:27
書評掲載日:2018-10-18 00:45:10
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/76941/review/209668/

うちの叔父が言うことには
 呑気な貴族バーティと、頭脳明晰な執事ジーヴスを描く『ジーヴズの事件簿』1巻、
次々と起こる事件に頭を悩ませるエムズワース卿を描く『エムズワース郷の受難録』に続き、登場したのはミスター・マリナー。……続きを読む

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