こんにちは。本が好き!編集部の和氣です。
2018年10月8日~2018年10月14日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『漱石の長襦袢』
(半藤末利子/文藝春秋)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:41
書評掲載日:2018-10-10 06:41:21
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/267302/review/212903/
「しみじみとした人柄を感じさせる文章を読んだからといって、それを書いた人がよい人だなんて思っちゃいけません。」「いいですか、皆さん、文章と人柄は別なんですよ。」
ご存じない方もおられるかもしれないので、念のために最初にお断りしておくが、私は漱石が苦手である。
どれぐらい苦手かと言えばおそらく「嫌い」と言い切ってもいいぐらいだと長い間ずっと思ってきた。……続きを読む
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2位
書籍:『飛ぶ孔雀』
(山尾悠子/文藝春秋)
レビュアー:darklyさん 得票数:35
書評掲載日:2018-10-11 21:32:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/264831/review/213899/
比類なき日本イメージの世界。この世界にただ身を委ねるのがこの本の読み方でしょう。またこのジャケットも素晴らしい。何かの情報で本書を知り、efさん、青玉楼主人さん、mari002さんの素晴らしい書評を拝見させていただき是非読んで見たいと思っていました。飛ぶ孔雀は飾り羽根を畳み、下から茶色の風切り羽根の列をあらわして烈しく飛翔する。苛烈な羽音、艶やかな光沢のある青い首を低く伸ばし、闇の奥から不意をついてあらわれる。その目は狂気であり凶器、異形の縁取りは血の赤。……続きを読む
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3位
書籍:『数学する人生』
(岡潔/新潮社)
レビュアー:darklyさん 得票数:34
書評掲載日:2018-10-08 19:55:49
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/269932/review/213949/
「数学」に惑わされてはならない。数学が好きな人でも嫌いな人でも読んで損はありません。
本書は「数学する身体」の著者で数学者岡潔に傾倒する森田真生さんが岡さんの大学での講義やエッセイ等を元に岡さんの人生やその哲学について紹介したものです。数式はおろか数学の話題すらほとんどないにも関わらず題名に「数学」と入っていることから敬遠した人がいるとすればとても残念だと思う一冊です。……続きを読む
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4位
書籍:『ローズ・アンダーファイア』
(エリザベス・ウェイン/東京創元社)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:31
書評掲載日:2018-10-08 18:11:34
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268936/review/214112/
強制収容所に投げ入れられたバラたちは、必死に身を護るトゲと不屈の葉をもって光を目指した。
第二次世界大戦末期、アメリカ人のローズは航空補助部隊に参加するためにイギリスにやってきた。婦人航空補助部隊は民間人で組織されており、その任務は必要とされている場所へ飛行機や要人を空輸することだ。……続きを読む
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4位
書籍:『フェルメールの街』
(櫻部由美子/角川春樹事務所)
レビュアー:Kuraraさん 得票数:31
書評掲載日:2018-10-09 23:52:57
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/270055/review/214170/
派手な演出はあまりないけれども、どこまでも長い影が残っているような雰囲気が味わえる作品だ。
「シンデレラの告白」がとても楽しかった櫻部さんのデビュー作。
気を抜いていたら2作目も出版されていて大慌てでした(笑)さて今回はタイトル、装丁画、そして内容、すべてがヨハネス・フェルメール一色です。
日常とミステリーが程よく混じり合うストーリーで気なる謎を抱えつつ、フェルメールの居た時代や街を存分に堪能できます。……続きを読む
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6位
書籍:『古文書に見る江戸犯罪考』
(氏家幹人/祥伝社)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:30
書評掲載日:2018-10-09 09:45:17
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/242028/review/214142/
花のお江戸は、犯罪や刑罰から見ても、ワンダーランド!
花のお江戸はワンダーランド。現在の常識で計り知れないようなことがいっぱいだ。これは、江戸時代を、罪と罰という視点で見た場合も同様である。本書は、信ぴょう性の高い史料に基づき、江戸時代の犯罪と刑罰について纏めたものだという。……続きを読む
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6位
書籍:『この私、クラウディウス』
(ロバートグレーヴズ/みすず書房)
レビュアー:barbarusさん 得票数:30
書評掲載日:2018-10-09 17:46:00
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/270050/review/214150/
その男、クラウディウス。
皇帝クラウディウスと聞いて何を思い浮かべるだろう。
小児麻痺を患った影響から下肢に麻痺が残り、予定された演説など以外では吃音が激しく、どもりながら口の端から涎を垂らしながら話す彼を、同時代人や後世の人々は遠慮なく『片輪者』と断じた。家庭生活でも妻の尻に敷かれ、皇帝即位後も配下の官僚たちから良いように利用された暗君という印象も強い。……続きを読む
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8位
書籍:『響~小説家になる方法~』
(柳本光晴/小学館)
レビュアー:マックさん 得票数:29
書評掲載日:2018-10-11 11:38:32
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/235788/review/212724/
徳島県民にしか解らないであろう胸熱ポイントが多数!これは徳島県民による、徳島県民の為の漫画だ!!
本書を知ったきっかけは、地元徳島新聞の特集記事でした。
『地元出身の漫画家・柳本光晴さんの作品が漫画大賞に選ばれた』という華々しいもので、ワクワクしながら読み進めていくと・・・・・・
特集の中心は内容ではなくて、登場人物たちの名前や学校名!
【主人公の鮎喰響の苗字を、全国の読者は『あくい』と読めないらしい】
という事実に、まず驚き。……続きを読む
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8位
書籍:『あんずの木の下で:体の不自由な子どもたちの太平洋戦争』
(小手鞠るい/原書房)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:29
書評掲載日:2018-10-09 20:40:03
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/269291/review/213290/
肢体不自由の子供たちの学童疎開
第二次世界大戦が進み、戦況が悪化していく中、都市部を目標とした空襲が激しくなりつつあった。その被害を避けるため、子供たちを都市から空襲の被害の少ない農村部へ移住させる計画が大々的に実施された。いわゆる学童疎開である。子供たちは家族と離れ離れになった上、疎開先では往々にして不自由な暮らしを強いられた。……続きを読む
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10位
書籍:『結果主義のリーダーはなぜ失敗するのか』
(本田有明/PHP研究所)
レビュアー:sawady51さん 得票数:28
書評掲載日:2018-10-08 09:11:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/268206/review/210588/
結果主義のリーダーはなぜ失敗するのか?マネジメントの罠とは?
「目標必達!」と叫ぶほど、部下はノルマを果たせない!? ――部下には厳しくしている。でもその分、自分だって必死にやっている。「目標必達」を合言葉に、皆を鼓舞し続けてきた……それなのに……振り向けば誰もいない!? こんな目に遭う可能性は、実は、「会社に忠実」で「優秀」な管理職ほど高い。……続きを読む
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10位
書籍:『フランクリンの空とぶ本やさん』
(ジェン・キャンベル/ビーエル出版)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:28
書評掲載日:2018-10-08 09:47:50
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/261786/review/211511/
いいなあ!わたしもフランクリンの背中にのって、月明かりで本を読みたい!
もちろんこれは大判の絵本でなければならなかった。
だってそうでしょ?
フランクリンはドラゴンだもの!
ドラゴンは大きいに決まっているもの!……続きを読む
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10位
書籍:『穴 HOLES』
(ルイス・サッカー/講談社)
レビュアー:ぷるーとさん 得票数:28
書評掲載日:2018-10-08 14:46:53
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/104/review/214034/
少年たちは、日々穴を掘る。それは更生のため? それとも・・・?
Stanley Yelnats。 前から読んでも後ろから読んでも同じ名前の少年は、なぜかいつもまずい時にまずいところに居合わせてしまう少年だった。なぜかスタンリーの頭の上に降ってきたスニーカーが有名な野球選手のものだったため、それを盗んだと決めつけられ、更生施設に入れられることになった。……続きを読む
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13位
書籍:『貧乏お嬢さまと時計塔の幽霊』
(リース・ボウエン/原書房)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:27
書評掲載日:2018-10-12 05:27:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/269068/review/212322/
週刊誌も読まないし、ワイドショーも見ない、有名人のゴシップにも全く興味はない私だけれど、例によって例のごとく、なぜだかレディ・ジョージアナ・ラクノ公爵令嬢の周辺からは目が離せない?!
レディ・ジョージアナ・ラクノ公爵令嬢(ジョージー)は、
ヴィクトリア女王のひ孫にあたり、
英国王室王位継承権を持っている正真正銘のお嬢さま。……続きを読む
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13位
書籍:『ぼおるぺん 古事記 一』
(こうの史代/平凡社)
レビュアー:あかつきさん 得票数:27
書評掲載日:2018-10-10 09:58:31
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/197480/review/172738/
古事記の滑稽さ、猥雑さ、えろさ、残酷さは、古語で味合わないともったいない!
ぼおるぺん古事記、全三冊。
人代まで書いてくれるかと思っていたのですが、とりあえず神代まで。
私は、むしろ人代の葛城襲津彦とか、佐保媛とか、眉輪王とかのドロドログチャグチャ物語が好きなので(神代も大概だが)、いつか是非人代編も書いて欲しいです。……続きを読む
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15位
書籍:『ほぼ命がけサメ図鑑』
(沼口麻子/講談社)
レビュアー:DBさん 得票数:26
書評掲載日:2018-10-11 21:22:01
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266080/review/213869/
サメへの愛にあふれた本
「何かに夢中になれる人生っていいね」
読み終わった後にふと、こんな陳腐な言葉が浮かんできた。
サメをこよなく愛する著者によるいろんなサメの紹介です。……続きを読む
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