こんばんは。本が好き!編集部の和氣です。
2018年7月16日~2018年7月22日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『サマーウォーズ』
(岩井恭平/角川書店(角川グループパブリッシング))
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:31
書評掲載日:2018-07-20 16:02:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/31598/review/208661/
なんて楽しいんでしょう。心でつながる人たちの力が破滅の淵から世界を救う、その中心に田舎の親戚のおばあちゃんがいるなんて! #カドフェス
この本は2009年の夏に公開された映画のノベライズですが、私まだ映画は見ていません。映像を想像しつつ読んでおりました。
ネットの世界の異変が現実世界に壊滅的な打撃を与え、それに立ち向かうのは大ばあちゃんの誕生日を祝うために故郷長野に集結した親戚一同。……続きを読む
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1位
書籍:『闇の奥』
(ジョゼフコンラッド/光文社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:31
書評掲載日:2018-07-18 14:54:17
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/23781/review/208553/
Heart of Darkness。闇の「芯」にある「恐怖」とは何か。
ジョゼフ・コンラッドの代表作。原題はHeart of Darkness。
フランシス・コッポラの映画「地獄の黙示録」の原作としても知られる。200ページそこそこと中編といってよい長さだが、なかなかの難解さである。比較的読みやすいという版にしてこれだと、他の版はどうなのか、むしろ興味がわくほどである。……続きを読む
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3位
書籍:『フィリップ・マーロウの教える生き方』
(レイモンドチャンドラー/早川書房)
レビュアー:darklyさん 得票数:30
書評掲載日:2018-07-18 20:54:01
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265159/review/208503/
教える生き方というのは言い過ぎだと思うが、チャンドラー好きにはたまらない名言、名描写の数々。
本書はレイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説の中から様々な描写やフィリップ・マーロウの名文句などをテーマごとに集めたものです。村上春樹さんの個人的な友人でありとても有能な編集者でもあるマーティン・アッシャーがチャンドラーの小説の道案内として書いたものです。……続きを読む
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3位
書籍:『100回泣いても変わらないので恋することにした。』
(堀川アサコ/新潮社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:30
書評掲載日:2018-07-16 05:44:41
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266934/review/208218/
題名からは想像できませんが、『小さいおじさん』シリーズです。
孤独な人にしか見えない小さいおじさん(槇原伝之丞)はアメリカンショートヘアーの猫を保護しようとした市立博物館学芸員の手島沙良のもとに現れたのは、以前と同じ公園のピンチを一緒になって打破する人間を小さいおじさんは、探していたのではないかと思いました。……続きを読む
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5位
書籍:『ニック・メイソンの第二の人生』
(スティーヴ・ハミルトン/KADOKAWA/角川書店)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:28
書評掲載日:2018-07-21 06:02:08
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265513/review/208589/
ギャングも汚職警官も、人殺しもハード・ボイルドも、馬鹿な男も趣味ではないが、なぜだかニック・メイソンを見捨てられない。
ニック・メイソンはシカゴのニュー・シティ育ち。
父親の顔は知らないが、物心ついた頃からつるんでいた仲間フィンとエディーと共にありふれた道を歩んできた。……続きを読む
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6位
書籍:『空の幻像 (創元推理文庫)』
(アン・クリーヴス/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:26
書評掲載日:2018-07-16 10:39:39
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265670/review/206572/
夏の初めにページをめくってじっくり旅したシェトランド諸島、いつか本当に行ってみたい!!
イギリスの作家、アン・クリーブスによってイングランド本島とノルウェーを橋渡しするかのように北海の北辺に浮かぶシェトランド諸島を舞台に繰り広げられてきたミステリシリーズ第6弾。
今回の舞台はシェトランド諸島の中でも最北に位置するアンスト島だ。……続きを読む
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6位
書籍:『江戸川乱歩と少年探偵団 (らんぷの本)』
(堀江あき子/河出書房新社)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:26
書評掲載日:2018-07-18 05:46:01
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/77608/review/204086/
「少年探偵団主題歌」が歌えれば ほら あなたと私はお友達
テレビ放送で少年探偵団と二十面相を知った。
「一体誰が化けているのだろう?」
と毎回どきどきしながら、
「…おまえが二十面相だ!」
「さすがだな、明智君。」
「あっ、待て!(追う)」
「さらばだ!明智君。ハハハハハ…(マントを翻し、いずこともなく去ってゆく)」……続きを読む
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8位
書籍:『牧神の影』
(ヘレンマクロイ/筑摩書房)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:25
書評掲載日:2018-07-16 06:43:09
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266838/review/208009/
暗号に リキ入ってます!
全体像ではないが、表紙絵に映っているのは牧神=パンで、Panic(原題)の語源でもある。そして同時に、Panとはギリシア語で「全て」を意味する。舞台となる山荘には牧神の像があり、文字通り全てを見ていた目撃者と言える。……続きを読む
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8位
書籍:『修道師と死 (東欧の想像力)』
(メシャセリモヴィッチ/松籟社)
レビュアー:darklyさん 得票数:25
書評掲載日:2018-07-15 20:35:23
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266775/review/208065/
修道士も人間。ボスニア人も日本人も人間。昔も今も同じ。
舞台はオスマン帝国の支配下にあるボスニア(サラエボかどうかは判然としない)。イスラムの修道士であるアフメド・ヌルディンはテキヤと呼ばれる修道院に住んでいる。ある日弟が当局へ拘束される。理由も分からず、もちろん面会もできない。弟を救おうと様々な手段を講ずるがうまくいかない。……続きを読む
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10位
書籍:『赤銅の魔女 (紐結びの魔道師1) (紐結びの魔道師 1)』
(乾石智子/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:24
書評掲載日:2018-07-19 07:01:44
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266759/review/208451/
魔法に星読み、幻視に不思議な剣、しゃべる蜥蜴に悪意のかたまり?!魅惑のエッセンスをたっぷり含んだ物語の始まりだ!!
『夜の写本師』からはじまったオーリエラントシリーズもそろそろ第○弾!と数えることが難しくなってきた。
今度は三部作と聞いていそいそと手にしたものの、1つ前に刊行された短篇集『紐結びの魔道師』を読んでいないことに気がついた!……続きを読む
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10位
書籍:『回転草』
(大前粟生/書肆侃侃房)
レビュアー:m181さん 得票数:24
書評掲載日:2018-07-19 09:55:09
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266605/review/208056/
不快指数120パーント。だからって、嫌いじゃない。癖になる。そういう作品でした。
ジャンルは、ショートショートになるのかな。10作品あり、長くても30ページくらいでした。3時間もあれば読破可能です。
芥川賞の最年長記録の黒田夏子さんを彷彿させる文体でしたが、純文学というのか、不純な文学というのか、たぶん、ホラーなのでしょうね。……続きを読む
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12位
書籍:『ダリの繭 「火村英生」シリーズ』
(有栖川有栖/KADOKAWA / 角川書店)
レビュアー:ことなみさん 得票数:23
書評掲載日:2018-07-21 08:15:19
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/267147/review/208708/
初めて読んだ火村シリーズは「乱烏の島」だった。こういう本格密室ものを書く人だと思っていたし、最近絵画を題材にしたタイトルが目につくので、気になっていた『ダリの繭』が文庫になったので楽しみに読んだ。
有栖川有栖さんはちょっと親しみを感じる大阪弁の人で、最近は上町台地の七坂を書いた「幻坂」がある(まだ積んでいるが)だからか火村助教授も相棒のアリスさんも親しみがある。……続きを読む
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12位
書籍:『ラファエル前派―ヴィクトリア時代の幻視者たち (「知の再発見」双書)』
(ローランスデ・カール/創元社)
レビュアー:efさん 得票数:23
書評掲載日:2018-07-19 05:29:16
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/129725/review/208580/
P.R.B.だよ~。画集が欲しくなりますね、これは
以前から好きだったラファエル前派の本を読んでみました。
ラファエル前派は、1848年に、ロセッティ、ハント、ミレイの三人により結成されたグループで、その名のとおり、ラファエルより以前の芸術を志向し、目に見えた通りに表現することを標榜しました。……続きを読む
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12位
書籍:『間違いだらけの教育論』
(諏訪哲二/光文社)
レビュアー:sawady51さん 得票数:23
書評掲載日:2018-07-17 05:47:33
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/19774/review/207692/
日本を貶めた5人の教育家とは?
ニセ教育論ばかりが、なぜもてはやされるのか?理想に燃える教育論は、どこでつまずいてしまうのか?本書は齋藤孝、陰山英男、「ヤンキー先生」、「文部省のスポークスマン」、ワタミ社長の各氏をはじめとする“カリスマ教育者”たちの議論を検証しながら、教育問題の正しい考え方を示していく。著者は教員歴40年のベテランで、「プロ教師の会」代表。メディアで活躍する教育論者の中では、現場を熟知する貴重な存在である。……続きを読む
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12位
書籍:『阿Q正伝』
(魯迅/角川書店)
レビュアー:barbarusさん 得票数:23
書評掲載日:2018-07-18 17:24:48
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/135937/review/208511/
旧きモノへの怒りと痛み。
不真面目な読者である私は、基本的に小説家の背景を意識しない。どの時代のどの国に生まれ、そのようなことを経験した人間かというのをさほど調べたりはせず、そんなこと知らなくたって響く作品は響くし、響かないモノは背景を知ったってしょうがねぇさ、と無知蒙昧の言い訳にしている。ただ今回初めて触れた魯迅という人の作品は、この人自身の背景を把握して初めて響く物を見い出した次第で、こりゃあきっと今までも相当もったいない取りこぼしをしてたな・・・と今さらな反省を促された次第。やっぱ物事は真面目に取り組まなきゃいけませんね。……続きを読む
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