日本語というのはとても表現が幅広いもので、一人称だけでも、俺、僕、わたし、わたくし、自分、あたし、わし、あたい、うち、我輩、それがし、わらわ……などなど。ぱっと思いつくものだけでもたくさんあります。
「わたし」というと、女性が使う一人称のイメージですが、社会では男性も「わたし」と言いますね。一般的な男性は「俺」、元気な女の子は「あたし」。実際に使っている人は見掛けませんけれど、昔の高貴な女性ですと「わらわ」、武士ですと「拙者」なんていう一人称のイメージもありますね。特に小説ではイメージとして掴むのに、一人称というのもなかなか重要なものです。
日本語では多様な一人称。外国語ですと、そうはいきません。一人称がいくつもある国はありますが、英語やドイツ語、イタリア語などの言語では一人称はひとつだけ。そうなると、外国の小説を読むとき、登場人物にはどのような一人称を与えるべきでしょう?
ここで、ウィークリーランキングです!
1位
“あれこれ読んでいるとだんだんと、好みの翻訳家というのも出てきて、あの作家の作品はこの翻訳家の訳で読みたい…などと思うこともしばしば。”
書籍:『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』
(金原瑞人/ポプラ社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:33
書評掲載日:2014-03-06 06:44:02
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/55524/review/116172/
翻訳者によって、同じ作品でも雰囲気が全く違う!なんてこともありますものね。
自分の好きな翻訳者さんを探すのも、海外小説を読むうえでは重要な事柄なのかもしれません。
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1位
“この作品世界は不思議でいっぱいだ。庭のサルスベリの木に惚れられたり、池で河童を拾ったり、白木蓮が竜の子を孕んだり。小鬼だって、人を化かす狸だって出てくる。しかし、このような多くの怪異が描かれている割には、作品世界は、不思議な静けさを湛えている。”
書籍:『家守綺譚』
(梨木香歩/新潮社)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:33
書評掲載日:2014-03-04 07:12:52
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/2374/review/117193/
書評でその前に書かれていることもじゅうぶんに大変だと思うのですが、“庭のサルスベリの木に惚れられたり”というところが斬新で、摩訶不思議で、サルスベリさんの恋路が気になるところです……
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3位
“「クーデタ」とか「内乱」とか「○×の春」とかいう言葉が、再び盛んに話題にのぼるようになった今だからこそ、大国に踊らされる国や人びとを描いたこの作品も、ますます読まれるべきなのかもしれない。”
書籍:『クーデタ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-5)』
(ジョン・アップダイク/河出書房新社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:29
書評掲載日:2014-03-04 06:53:12
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/57958/review/117115/
この本も“翻訳“というものが味を出していそうですね。
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3位
“新たに登場したリュウちゃんが、いい味出しているのである。栞子さんの中学時代からの親友なのだが、栞子さんと違って明るく活発で口が悪い。栞子さんのことを「おっぱいメガネ」と呼ぶのだ!!”
書籍:『ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~』
(三上延/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)
レビュアー:はにぃさん 得票数:29
書評掲載日:2014-03-04 06:47:18
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/213670/review/117186/
“大人しく清楚で美人で巨乳”なヒロインって最強じゃないですかー。
男性の方、一巻からいかがですか?
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5位
“モラトリアム。大人に向けて踏み出さなきゃいけない一歩を、どうしたらいいのか迷っているようだ。”
“なんだか、これはありだと思ったのである。自分でしっかり考えなくちゃという気持ちが誘発された小説だった。”
書籍:『赤頭巾ちゃん気をつけて』
(庄司薫/中央公論新社)
レビュアー:たけぞうさん 得票数:27
書評掲載日:2014-03-04 00:08:18
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/70490/review/109563/
そうやって人の意識を変えさせたり、考えさせたりする本は深いですよね。
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5位
“この本には、飼い主とその周辺をほんのり幸せにしてくれる「しっぽちゃん」たちが登場します。”
“全部のお話を読み終わった時、動物との暮らしは人間関係を温かい方向へ変えてゆくのだと、しみじみ実感することでしょう。”
書籍:『しっぽちゃん』
(群ようこ/角川書店(角川グループパブリッシング))
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:27
書評掲載日:2014-03-04 05:05:22
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/212335/review/117188/
か わ い い 。
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7位
“これは梨木さんにしか書けない異世界の物語です。その異世界が日本の古代と密接に関わってきて日本の原点とも言える精神世界が垣間見れるのは稀有な読書体験だと思えました。”
書籍:『冬虫夏草』
(梨木香歩/新潮社)
レビュアー:小太郎さん 得票数:26
書評掲載日:2014-03-04 16:05:04
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/211133/review/117204/
この作者さんならではの世界観、素敵ですね。
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8位
“それぞれ少しずつ交差している、年齢も職業も様々な5人の女性から見た「伊藤くん」を描いた連作短編集。”
書籍:『伊藤くん A to E』
(柚木麻子/幻冬舎)
レビュアー:はにぃさん 得票数:25
書評掲載日:2014-03-07 06:43:14
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/211354/review/117387/
AからEまでの女性のそれぞれのエピソードが気になりますね。
ひとまず伊藤くん、しっかりしましょう。
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9位
“ウソッ!あれが宙を舞っちゃうの!?”
書籍:『まほろ駅前狂騒曲』
(三浦しをん/文藝春秋)
レビュアー:ramsさん 得票数:23
書評掲載日:2014-03-04 12:42:25
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/211882/review/116010/
再びあれが宙に舞うようですよ!!
あれって何でしょうね?
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9位
“ああ・・・書いてるだけでも美味しい・・・そういう絶品朝ごはん屋さんのお話です(きっぱり)。”
書籍:『ぶたぶたカフェ』
(矢崎存美/光文社)
レビュアー:薄荷さん 得票数:23
書評掲載日:2014-03-05 23:08:18
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/196596/review/117299/
お腹すくじゃないですか……!!
パンケーキはおいしそうですし、ぶたぶたさんも可愛いですね。
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9位
“Memento mori. Memento vitae. 死を忘るな。生を想え。”
“奇書である。ヨーロッパを中心とした世界各地の納骨堂を紹介する写真集。
”
書籍:『死の帝国』
(ポール・クドゥナリス/創元社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:23
書評掲載日:2014-03-07 16:56:39
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/209907/review/117408/
日本の整然とされたロッカー状の納骨壇とは違い、色々な納め方があるのですね。
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9位
“ぷっくりとふくよかなつぼみ。少し開いた花びらから覗く蘂。筒型の一重咲きもよい。
凛とした白。ほんのり温かな薄紅。雪の庭に映える深紅。
それぞれに佇まいがある。”
書籍:『椿をいける―百種百様 (決定版 茶席の花)』
(永井宗圭/淡交社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:23
書評掲載日:2014-03-04 21:45:53
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/214972/review/117225/
椿というと、ちょうど今頃が開花の時期でしょうか。
写真が主なようですし、この本で勉強して、実物を見に行くのも良いかもしれません。
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9位
“これはお仕事小説である。
建築といっても、芸術性にウエイトのかかった作品である。
この美しさをすっと胸に収めることができれば、楽しめる物語だろう。”
書籍:『火山のふもとで』
(/)
レビュアー:たけぞうさん 得票数:23
書評掲載日:2014-03-06 00:35:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/199954/review/110112/
建築というものが分からない身とすれば、芸術性の高い建築ってどんなものだろう?なんて、想像を膨らませてしまします。オーソドックスな芸術とは。
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