こんばんは。本が好き!編集部の東郷です。
2018年7月2日~2018年7月8日の人気書評ランキングを発表します。
1位
書籍:『白夜に惑う夏』
(アン・クリーヴス/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:36
書評掲載日:2018-07-04 05:39:43
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/786/review/207262/
こちらかもめ、ただいま“イングランド本島とノルウェーを橋渡しするかのように北海の北辺に浮かぶ”シェトランド諸島上空を飛行中、しばらくこのあたりからの通信が続く予定。
長く厳しい冬を過ごした後に北国で迎える夏は、本当に体内時計を狂わせる。………続きを読む
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2位
書籍:『蟬の交響詩』
(アンドレアスセシェ/西村書店)
レビュアー:darklyさん 得票数:32
書評掲載日:2018-07-04 20:14:38
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/262355/review/207289/
アンドレアスセシェの邦訳3冊目は音楽小説であり恋愛小説。読んでいること自体が幸せに感じるほど美しい文章
マスクラン村の近郊の砂漠で一人の男が瀕死の状態で救出された。男の名前はセリムといいシラケシュから来たという。回復したセリムはイブラヒムにシラケシュで何が起こったのかを語り始める。またイブラヒムは自分の妻が射殺されたと思っており未だ心の傷が癒えていない。……続きを読む
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3位
書籍:『野兎を悼む春』
(アン・クリーヴス/東京創元社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:31
書評掲載日:2018-07-06 05:52:35
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/182133/review/207530/
シェトランド本島からフェリーに飛び乗り今度はウォルセイ島に行ってみた。(ただいまシェトランド諸島旅行中!)
ロンドンから北へ960キロ。イングランド本島とノルウェーを橋渡しするかのように、北海の北辺に浮かぶシェトランド諸島にどうしてこんなに惹かれるのだろうかと自問しながら読み始めたこの本は、イギリスのミステリー作家、アン・クリーブスの「シェトランド四重奏」シリーズ第3弾だ。……続きを読む
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4位
書籍:『本のエンドロール』
(安藤祐介/講談社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:30
書評掲載日:2018-07-02 08:52:21
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/263006/review/207344/
1冊の本が世に出るまで。
お仕事小説である。
主人公は中堅印刷会社の営業職を務める浦本学。
彼が関わった本、1冊1冊が出版されるまでのドラマを追う。……続きを読む
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4位
書籍:『兎の眼 角川文庫』
(灰谷健次郎/KADOKAWA / 角川書店)
レビュアー:ことなみさん 得票数:30
書評掲載日:2018-07-04 16:20:28
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/232794/review/207475/
ハエを飼う話は塵芥処理場が舞台では仕方がないかもと読んでいるうちに慣れて来た。世間知らずの小谷先生だから、こうして無邪気に子供の仲間になれるのか。今ならどうかな。
ほとんどストーリーは忘れているくらい昔に読んで、こんなに感動した本は他に知らない、とその時思った。胸がいっぱいになり、読みながら涙が流れて止まらなかった。そんな事があったなと今まで時々思い出していたが、今年のカドフェスのリストで見つけて、読んでみた。……続きを読む
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4位
書籍:『バケモノの子』
(細田守/KADOKAWA/角川書店)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:30
書評掲載日:2018-07-07 16:12:51
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266655/review/207650/
君は、胸の中の剣を握りしめて人生に立ち向かえるか?あなたは、胸の中の剣を誰かに与えることができるか?大人と子どものそれぞれが、心に響く何かを受け取るだろう。
うわー、これは恐れ入りました。最後にこんな感動が押し寄せて来るとは、全く予想していませんでした。バケモノと人間の子が結んだ絆の美しさに、胸がいっぱいになります。爽やかで優しいと同時に、厳しい問いかけを感じる作品です。……続きを読む
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4位
書籍:『紅霞後宮物語』
(雪村花菜/KADOKAWA/富士見書房)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:30
書評掲載日:2018-07-02 06:23:35
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265444/review/207101/
#カドフェス “千年先まで名を残す”ことになる傑出した皇后の物語だというのに、レビューの方は思いっきり上から目線ですみません!でもこれ、結構面白かったよ。
いわゆる“中華風ラノベ”といえば、多少の設定の違いはあるにしても既存の型にはまらない才気溢れる年若い女性が皇帝をはじめ身分の高い男性の寵愛を受けながらも自らの力で運命を切り開いていく……というパターンだろうという思い込みが私の中にはあったのだけれど、この物語はちょっと、いやかなり、違っていた。……続きを読む
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8位
書籍:『新世界』
(柳広司/角川書店)
レビュアー:ことなみさん 得票数:29
書評掲載日:2018-07-06 10:14:20
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/9537/review/207573/
我が国の歴史に残る禍根の中で最も残酷で悲惨な出来事、核爆弾の投下、それを題材にしてフィクションのフィルターをかけ重厚に描き出した、ゼロアワー前後の科学者の功罪。
今、核の傘の下で、一瞬で世界が溶けて焼失したあの時が次第に遠くなっているのを感じている。アメリカ大統領が初めて広島を訪れ長崎の大浦天主堂が世界遺産に認定された、あれから半世紀はとっくに過ぎた。
広島を訪ねて、原民喜が書いた生々しい世界を実感したそんな記憶も歴史の中に沈みかけている。……続きを読む
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9位
書籍:『満ちみてる生』
(ジョン・ファンテ/未知谷)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:28
書評掲載日:2018-07-02 07:18:14
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/261937/review/207313/
笑いと涙と温もりの中に描かれる、生まれくる命を待ち受ける家族の姿。
ロサンゼルスに住むジョン・ファンテ君には、もうすぐ赤ちゃんが生まれる。ファンテ君はほどほどに売れっ子の作家兼シナリオライターで、妻のジョイスをどうしようもなく愛している。……続きを読む
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10位
書籍:『海の家のぶたぶた』
(矢崎存美/光文社)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:27
書評掲載日:2018-07-07 06:43:20
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/252765/review/207624/
ぶたぶたが、海の家を期間限定開店した! 色々変わったかき氷は、食べてみたいですね。
母親に内緒でアルバイトをしたい榎本扶美乃は人見知りを克服したいために接客業を行うと同時に家以外にも居場所を作りたいと思っていた。……続きを読む
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11位
書籍:『ほぼ命がけサメ図鑑』
(沼口麻子/講談社)
レビュアー:sawady51さん 得票数:26
書評掲載日:2018-07-03 02:40:21
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266080/review/206868/
人食いザメは存在しない!?
人類よりも先、この地球に4億年前からすみつづけるサメは世界中に500種類以上存在し、百人いえ、百鮫百様なのです。全長17メートル(これまで確認された者最大サイズ)の「最大の魚類」ジンベエザメから、手のひらサイズのツラナガコビトザメまで、分布や生息域、繁殖方法も多様性に富み、その生態についてはまだまだわかっていないことが多い生物です。……続きを読む
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11位
書籍:『時をかける少女 〈新装版〉』
(筒井康隆/角川書店)
レビュアー:たけぞうさん 得票数:26
書評掲載日:2018-07-03 22:28:39
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/64060/review/207435/
原田知世主演のカドカワ映画の原作。 #カドフェス「勝手にコラボ企画「カドフェス2018」を制覇するぜ!!」参加書評です。
♪とーきーをー かーけーる 少女
いまだに主題歌のメロディーが聞こえちゃうのですよ。……続きを読む
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11位
書籍:『ソウルメイト』
(馳星周/集英社)
レビュアー:三毛ネコさん 得票数:26
書評掲載日:2018-07-04 05:53:33
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/208073/review/207455/
ノワールは嫌いですが、こういう本は好きです。感動しました。
馳星周さんの小説は一冊だけ読んだことがあるが、それはいわゆるノワール(暗黒小説)だった。読んでいて気分が悪くなり、苦い読後感だけが残った。それ以降、彼の本は敬遠していたのだが、この本はちょっと毛色が違うようなので読む気になった。……続きを読む
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14位
書籍:『蜘蛛の糸・杜子春』
(芥川龍之介/新潮社)
レビュアー:Jun Shinoさん 得票数:24
書評掲載日:2018-07-07 12:32:53
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/47031/review/207645/
「蜜柑」の色と仕掛けが鮮やかだ。
「蜜柑」「トロッコ」いいねえ。児童向けも多い短編集。色とキレ。
お釈迦様が極楽から下を見渡すと、血の池地獄にカンダタという者の姿が見えた。生きていた頃は悪事ばかり働いた大泥坊。しかしカンダタは一度、小さな蜘蛛の命を救ってやったことがあった。お釈迦様は傍にいた蜘蛛の糸をカンダタのほうへ垂らしたー。
(蜘蛛の糸)……続きを読む
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14位
書籍:『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
(フィリップ・K・ディック/早川書房)
レビュアー:Jun Shinoさん 得票数:24
書評掲載日:2018-07-04 23:58:19
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/16518/review/207492/
なんといってもタイトルと表紙にパワーがある。異世界の構成とテーマ、どちらも分かりやすい。
どれかというとアメリカ的SFはニガテ。でもディックは嫌いではない。ドラマも比較的分かりやすいし、品格を感じるんだよね。タイトル面白い。……続きを読む
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