【本が好き!ランキング】今週の1位は、あの文豪たちの「事実は小説よりも奇なり」な友情を綴った『文豪たちの友情 』!

こんばんは。本が好き!編集部の東郷です。

2018年6月4日~2018年6月10日の人気書評ランキングを発表します。

1位
文豪たちの友情 (立東舎)
書籍:文豪たちの友情 (立東舎)
(石井千湖/リットーミュージック)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:41
書評掲載日:2018-06-04 05:25:46
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/263604/review/205551/

初めて聞いたら仰天するであろうエピソードが満載。文豪ブームの波に乗った1冊ではあるが、きちんと事実に基づいたきわめて真面目な1冊でもある。
ある小説を読み始めるとき、
私は普段、その作品の時代背景は気にするけれど、
書いた作家についてのあれこれ……たとえば
大恋愛中だったとか
友人に妻を取られた後だったとか、
心中未遂の直後だったとか、
誰かと大げんか中だったとか………続きを読む

—————————

2位
ワルプルギスの夜:マイリンク幻想小説集
書籍:ワルプルギスの夜:マイリンク幻想小説集
(グスタフマイリンク/国書刊行会)
レビュアー:darklyさん 得票数:40
書評掲載日:2018-06-06 21:09:26
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/257134/review/205604/

題名、このジャケット、そしてマイリンク。読まずにはおれません。

グスタフ・マイリンクは、オーストリア出身、神秘思想かぶれの幻想小説家です。本書はマイリンク幻想小説集ですが、かなり短い初期短篇と後期短篇、エッセイ、そして中編の「ワルプルギスの夜」「白いドミニコ僧」が収められています。……続きを読む

—————————

3位
乗客ナンバー23の消失
書籍:乗客ナンバー23の消失
(セバスチャンフィツェック/文藝春秋)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:39
書評掲載日:2018-06-06 06:08:29
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/264740/review/205642/

二転三転する展開に翻弄され、久々に止められなくて寝不足に。行き着いた驚愕のラストは……。(いろんな意味で)えっ?!ええーっ?!

実をいうと翻訳者が酒寄進一さんだという
いわゆる“訳者読み”で手にした1冊だったので
この本の作者がサイコスリラー作家として知られているということを
本を読みおえるまで全く知らなかった。……続きを読む

—————————

3位
阿房列車―内田百けん集成〈1〉 ちくま文庫
書籍:阿房列車―内田百けん集成〈1〉 ちくま文庫
(内田百けん/筑摩書房)
レビュアー:はるほんさん 得票数:39
書評掲載日:2018-06-05 11:10:42
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/52470/review/205636/

冒頭でどこまでツッコませるんだ恐ろしい子…!

世の中には「鉄」──鉄道趣味・鉄ヲタと言われる人種がいる。
更にそこには「乗り鉄」「撮り鉄」「模型鉄」等の括りがある。
百閒先生は恐らく「乗り鉄」にあたる。

乗り鉄にも完乗タイプや完駅タイプ、
また特定車両や路線にコダワって乗るタイプもいる。
百閒先生は──少々判然としない。
が、ツッコミ待ちスキルにおいてはかなりの上級者だ。
……続きを読む

—————————

5位
マザリング・サンデー
書籍:マザリング・サンデー
(グレアム・スウィフト/新潮社)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:37
書評掲載日:2018-06-04 21:53:03
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/263697/review/205613/

「お前を舞踏会に行かせてやろう」---3月とは思えぬ陽気の1日。1年に1度、メイドに許された休日。大きく開かれた扉の向こうに、彼女が見るものは何か。

舞台は1924年。大戦と大戦の間のイギリスのお屋敷である。
19世紀ほど階級社会がかっちりしてはおらず、さりとてまったく身分の差が消え去ったわけでもない。そんな中でのお屋敷の「坊ちゃん」と、別のお屋敷のメイドの秘められた情事の物語である。……続きを読む

—————————

6位
古事記
書籍:古事記
(角川書店/角川書店)
レビュアー:barbarusさん 得票数:35
書評掲載日:2018-06-05 09:51:39
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/48608/review/205620/

天神、天孫、そして天皇へ。

『古事記』は日本最古の書という栄誉に輝いているので、書名はほとんどの人が知っています。けれども、中身は知らないという人がほとんどです。著者はその理由として、古文のスタンダードである平安時代以前の、専門家でさえ精確な読みが確定できていない箇所があるという奈良時代の古い言葉遣いに加え、その性格にもあるという。……続きを読む

—————————

7位
ボーイズ・ドリーム
書籍:ボーイズ・ドリーム
(アレックス・シアラー、鈴木彩織、AlexShearer/PHP研究所)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:34
書評掲載日:2018-06-06 00:08:37
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/259627/review/200740/

とんでもない記録に挑戦する少年

NHK教育テレビで毎週水曜日6時25分から放送されていた「ボーイ・ミーツ・ワールド」を知っていますか?
典型的なアメリカン・ボーイのコーリー・マシューズとその家族・友人に起こる出来事が描かれる25分弱のシットコムです。コーリーには両親、妹、そして兄エリックがいます。二人ともいわゆる優等生タイプではありませんが、エリックはコーリーよりもお調子者キャラに設定されています。成績もよくないし、自分が思うほど女性にももてません。やや漫画チックな3枚目キャラです。ドラマのマシューズ兄弟と、この物語のタナー家のテリーとウィルモット兄弟とは、とてもよく似ています。 ……続きを読む

—————————

8位
川のむこうの図書館
書籍:川のむこうの図書館
(池田ゆみる/さえら書房)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:33
書評掲載日:2018-06-08 05:43:15
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/263074/review/204671/

丁寧に描かれた主人公の気持ちの向こうに、お母さんが抱えるあれこれも透けて見え、さりげなく盛り込まれた子ども食堂の話題など、あちこちに気を配る著者の姿勢にも好感が持てる物語だ。

同じ作者が書いた『坂の上の図書館』がとても良かったので
west32さんのレビューで,続編が出ていると知り
いそいそと手にして本だ。

今回のお話しは『坂の上の図書館』で脇役として登場した少年、竜司が主人公。

小学校6年生の竜司は母と2人暮らし。
以前住んでいたひとり親世帯を支援するあけぼの住宅を出て、
移り住んだ町の古いアパート暮らしをしている。……続きを読む

—————————

9位
小さいおじさん
書籍:小さいおじさん
(尾崎英子/文藝春秋)
レビュアー:波津雪希さん 得票数:32
書評掲載日:2018-06-05 05:02:38
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/212136/review/205626/

『小さいおじさん』といえば、歳伝説の様なものですが 本書のメインは、『小さいおじさん』に振り回される人々と いったところでしょうか。

仲代曜子は、ハウスメーカーに勤める設計士。
バリバリのキャリヤウーマンでもある。

そんな彼女が、たまたま参加した中学校時代の
同窓会で再会したフリーターの当間朋美が近所の音無神社で
人差し指サイズの白いランニングに白い股引を
身に着けた小人を見たという、ちょっとネタかなと
思われる情報を信じていなかったが、何故だか
印象に残っていた。……続きを読む

—————————

9位
バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録
書籍:バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録
(川内有緒/幻冬舎)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:32
書評掲載日:2018-06-05 15:03:22
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265448/review/205646/

放浪の吟遊詩人を探す旅は、自分の心を探す旅となった。

「バウルは、バングラデシュとインドの西ベンガルの農村部に暮らす神秘的な吟遊詩人たちです。」と、ユネスコの無形文化遺産紹介ページに記されている。なぜ神秘的なのかというと、彼らはただの歌手ではなく修行者で、その歌は哲学的で意味が捉えにくいからだ。しかし、歌と舞のインパクトは圧倒的である。というのも私は先日、この伝統芸能を紹介するためにインドから来日したパルバティ・バウルの公演を見たのだ。……続きを読む

—————————

11位
悪いものが、来ませんように
書籍:悪いものが、来ませんように
(芦沢央/KADOKAWA/角川書店)
レビュアー:ぽーるばにやんさん 得票数:27
書評掲載日:2018-06-04 23:18:56
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/240762/review/205615/

最後の最後で全てが理解できました。なんだ、そういうことかと。そして、また読み直しました。

初めてこのタイトルを書店で見たときは、ホラーか?と思っていましたが読んでみてホラーではなかった。親友のように仲がよく、それぞれの家庭をもつ女友達の二人の話…?

不妊と夫の浮気に悩む紗英をいつも癒してくれる奈津子。二人は小さい時からいつも一緒でした。……続きを読む

—————————

11位
人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方
書籍:人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方
(おのころ心平/同文舘出版)
レビュアー:sawady51さん 得票数:27
書評掲載日:2018-06-07 09:28:06
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265239/review/205199/

イヤーな人とは適度な距離をとって「感情感染」を防ぐ

バウンダリーとは、「自分と他人との間にある境界線」のこと
□「あなたのためを思って」と言いながら押しつけがましい人
□「どうせ」「でも」「だって」が口癖の、悲観的で心配ばかりしている人
□「そんなに甘くはないよ」と上から目線のアドバイスが多い人
□ 愚痴・イライラを周囲にまき散らす人 など……続きを読む

—————————

11位
ロボット・イン・ザ・ガーデン
書籍:ロボット・イン・ザ・ガーデン
(デボラインストール/小学館)
レビュアー:三毛ネコさん 得票数:27
書評掲載日:2018-06-06 09:14:43
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/238343/review/205698/

ロボットが庭にやって来た。そこから始まる楽しい小説。

ある朝、庭にロボットがいた。しかし、主人公のベンやその妻のエイミーは驚かない。ベンは無職で、エイミーは弁護士。どうやら、生活の中にロボットがいる光景は当たり前のことらしい。見たところ、かなりボロボロの旧式ロボットのようだ。そのロボットは、自分の名をアクリッド・タングと名乗った。しかし、それ以上の情報は聞き出せない。ベンはそのロボットが気に入っているのだが、エイミーのほうは気に入らず、捨てたいと思っている。……続きを読む

—————————

11位
おしっこちょっぴりもれたろう
書籍:おしっこちょっぴりもれたろう
(ヨシタケシンスケ/PHP研究所)
レビュアー:oldmanさん 得票数:27
書評掲載日:2018-06-06 20:23:11
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265485/review/205732/

わかる! わかるよ!もれたろう君。特に男の子はホースにちょっぴり残っちゃうとしまうときにちょっぴり……

著者のヨシタケ氏には申し訳ないけど本屋で「ちょっぴり」立ち読みしちゃいました。

主役の名前は「おしっこちょっぴりもれたろう」君 そのものズバリの名前です。
かれは我慢しているときや終わった後におしっこがちょっぴりもれちゃいます。
そのせいで、いつもお母さんに怒られます。……続きを読む

—————————

11位
「宗教」で読み解く現代ニュースの真相
書籍:「宗教」で読み解く現代ニュースの真相
(関眞興/SBクリエイティブ)
レビュアー:sawady51さん 得票数:27
書評掲載日:2018-06-05 05:50:48
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/265163/review/205049/

2000年の「宗教×世界史」で 確執の根源に遡る37の大問題

◎宗教の歴史を逆読みすれば国際情勢の本質が見えてくる!
世界史は「争い・対立の歴史」ともいわれ、現実の国際情勢を見てみてもどこかしら戦争や紛争が起きている。争いごとの原因はさまざまであるが、地域紛争、国境紛争、民族紛争とさまざまな諸相を見せるも、その実、「宗教」に起因することがほとんどである。……続きを読む

—————————

フォローする