書評ランキング2か月連続1位獲得! 『アメリカーナ』
2016年12月12日発表と2017年1月10日発表の本が好き!週刊人気書評ランキングで、かもめ通信さんの書評とぽんきちさんの書評にて1位を取りました『アメリカーナ』。
せっかくの1位です。ぜひご恵贈いただけないかと思い、河出書房新社様にお話ししたところ、このたび、5冊ご恵贈いただけることになりました!
(1位を取ったことをお伝えしたところ喜んでいただけました!)
これもかもめ通信さんとぽんきちさんが素敵な書評をご投稿なさったおかげです。ありがとうございます。また、それに応えてご恵贈いただいた河出書房新社さん、ありがとうございます。
さて、そんな『アメリカーナ』。どんな内容でしょうか。書評から迫ってみましょう。まず、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェと聞きなれない名前の著者から。
著者はナイジェリア人。アメリカに留学し、学位・修士号を取得しつつ、精力的に作品を発表して注目を浴びる。現在はナイジェリアに軸足を置き、アメリカとナイジェリアを行き来しながら、自身の創作に励み、若い才能の発掘支援に力を注いでいる。
なるほど。ナイジェリア人なのですね。となると、欧米目線からではない物語が読めそうです。
現代物でありながら、ナイジェリア人のカップルを主人公にしてナイジェリアとアメリカ、そしてイギリスを舞台に繰り広げられる“弁解の余地のないオールドファッションなラブストーリー”だという。
人種や階級、偏見やスノビズムといった、センシティブな視点も含むが、全編の根底に流れるのは、一組の男女の「純愛」と言ってもよい関係性で、これが物語を牽引していく。そういう意味では壮大なメロドラマである。
「第三世界」から見た英米の描写が非常に鮮やかである。
「英米からではない目線で描かれた、未だ人種差別が存在する現代の、でも、オールドファッションなラブストーリー」といった表現が当てはまりそうです。
アメリカでは人種差別を隠しもしない大統領が生まれ、この先、世界はどうなるのか不安でなりません。そんなときだからこそ、日本でも欧米でもない立場から書かれた本書を読んでみたくなります。
この本について、語りたいことはまだまだ沢山あるけれど、とても語り尽くせない気もしている。
物語の結末にはいろいろ思うところがなくもないが、それを差し引いても、いずれまた繰り返しページをめくることになるだろうと思わせる1冊だった。
それに、かもめ通信さんもぽんきちさんも絶賛されていますし、ね!
河出書房さんオススメの1冊! 『ゴールドフィンチ』
『アメリカーナ』に加え、ご担当者さんが「外国文学お好きな方が多いならこちらもぜひ!」ということで「ゴールドフィンチ」もいただくことができました! なんと全4巻セットです! 大長編でありながら読み始めたら止まらない名作だとのことですが、具体的にどんな作品なのか。タカラ~ムさんとmo to riruさんが書評を書かれていますので、読んでみましょう。
ドナ・タート「ゴールドフィンチ」は、2014年度ピュリッツァー賞を受賞した大長編小説である。35カ国で翻訳出版され、世界中で300万部を超えるベストセラーとなっているとのこと。日本語版は全4巻で、本書はその第1巻にあたる。
300万部を超えるベストセラーで、あの村上春樹氏も勧める名作です!!
物語冒頭の場面の謎。「ごしきひわ」を巡る謎。第1巻から第3巻までに張り巡らされてきた伏線は第4巻にして鮮やかに回収される。モヤモヤとしていた気持ちがスーッと晴れるような感覚が気持ちいい。
長編ものですと得てして伏線が回収されずじまいということもありますが、本書にそんな心配はいりません!
なにしろ文章がとても意味深で、何度も読み返したり意味を反芻したりで時間がかかってしまったが、それだけの奥深さがあり、久しぶりに物語を読んだという読み応えを感じる作品だった。
全4巻におよぶ大長編小説だけに、途中でダレて読むのがきつくなるんじゃないかと思っていたが、読み始めてみるとそういう気分になったことはなかった。むしろ、図書館で1冊ずつ読み終わるごとに借り出していたので、各巻を読む間隔が開いてしまったのがもどかしく、まとめて借りて一気に読むべきだったと、ちょっと反省している。
河出書房さんのおっしゃるとおり、大長編なのに一気に読んでしまう名作ですよ!
どちらも読んで間違い無しの名作です(ちなみに『アメリカーナ』は4,968円、『ゴールドフィンチ』は4冊セットで6,372円の高価な書籍です)!!